め-7
「まさか!私は石島さんをフッた訳じゃないですよ」
「ああ、そうだな。由香里にとって俺はセックスだけの相手だもんな」
機嫌が悪そうにエレベーターでそんなことを言うけど
防犯カメラにマイクが付いていないのは幸いだよ。
部屋の階について
玄関に私を入れ、自分が入った後に後ろ手で鍵を閉めた。
石島さんが靴を脱ぐのを見て私も急いで脱ぐ。
手を引っ張られてリビングのベッドまで連れて行かれた。
「いしじまさ・・・ん。あのっ」
私の言葉を遮るようにキスを繰り返した。
夜景はあの日と同じようにキラキラと輝いているのに。
石島さんが怖い。
片手で私の両手を頭の上で拘束され
片手で洋服の中のブラの上から胸をまさぐる。
キスを繰り返しながら
その合間に私の首筋を舌で舐めながら
「由香里」
と切なく私の名前を呼ぶ。
始めは乱暴だったその行為が
あっという間に優しくなった。
「由香里」
切なく切なく何度も何度も私の名前を呼ぶ声が
私の心も切なくする。
いつの間にか外されたホックでゆるくなったブラの隙間から
手が入ってきて私の乳首を探し当てる。
その優しい手つきに心が震えた。