し-5
そのすぐ後に、石島さんが私の名前を呼びながら
私の中で果てた。
茫然と今の自分を考える私に
有りがたい事に石島さんもしばらくは無言で
邪魔されずに考える事が出来た。
イっ・・・た?
これがイくってこと?
すご・・・・い。
凄い。
こんな風になるんだ。
今までのセックスが、意味のないものだったとは言わない。
好きだった人と肌を重ねる事が
どれだけ大事か分かっているつもりだ。
イくかイかないかは最重要じゃないと思う。
けど。
けど。この感覚を知ってしまったからには
もう、後戻りはできないような気がした。
凄く。気持ち良かっ・・・た。
怖いぐらいに。
こんな感覚信じられない。
身体中の熱がゆっくりと冷めて
汗がひんやりして来たころ
石島さんが私と視線を合わせた。
「由香里、イけた?」