美少女とゴーヤ-2
ウィンウィンウィン、とモーター音が室内に響いていた。女の股間に蠢くバイブを発見して、早紀はヒッと息をのんだ。バイブの周囲には白く泡立った蜜がだらだらとあふれ、布団を濡らしている。陰毛は処理しているらしく、生えていない。
バイブは一本だけではなかった。後ろの、本来はものを入れるべきではない穴にまでふかぶかと刺さっている。
「せんせ、先生、帰ってきたの? 早く入れてください。早くぅ。お願い、もう限界」
ストレートロングの黒髪を振り乱して、女は哀願した。アイマスクをしているので顔はわからない。張りのある肌と引き締まったからだから、若い女であることが予想できた。
「こんなおもちゃじゃ物足りないの。先生のおち×ぽじゃなきゃ」
「わかったわかった。しょうがない女だな。いま入れてやる」
キモ豚はかちゃかちゃとベルトを外し、ズボンを脱いだ。トランクスからぶるんと飛び出したものを見て、早紀はわが眼を疑った。
早紀の元彼は、勃起時でも早紀の親指ほどのサイズだった。それがふつうだと思っていたのに、目の前のペニスは大ぶりのズッキーニほどのサイズがあった。ううん、ズッキーニよりもはるかに大きい。ゴーヤと同じぐらいかもしれない。しかも、ゴーヤのとげみたいなでこぼこが、大きく張り出したカリ首のあたりにぐるりとついている。
「真珠入りだよ。これが女の理性をぶっ壊すんだ」とキモ豚は早紀に向かって囁いた。
「だれ? 先生以外にだれかいるの?」
女が不安げに頭を動かした。
あまりの光景に、早紀は返事をすることも身じろぎすることもできない。
「ただのギャラリーだよ。気にすんな」
キモ豚は反り返って臍についているペニスを掴みながら、もうかたほうの手で女の性器からバイブを引き抜いた。あああああんっ、と女がひときわ大きな声を上げる。はやくぅ、はやくぅ、と腰を振っている。
キモ豚は真珠入りゴーヤを女のぽっかりと空いている穴に、一気に突き刺した。
「うぐうううぅ!」
苦しげな、しかし嬉しげでもある声を女は上げた。
――こんなに大きなものが、あそこに入っちゃうなんて。
早紀は見ているだけで股間が痛くなってきた。キモ豚は醜くたるんだ尻を丸出しにして、激しく腰を振っている。バーコードヘアが乱れる。じゅぶ、じゅぶ、と粘度のある水音が部屋に響く。
「ああっ、いいっ! 先生のおち×ぽ、最高です。イキますっ! イクッ!」
女はがくがくと全身を震わせる。
「もうイッたのかよ。早いな」
キモ豚は笑い、よだれを垂らして悶えている女のアイマスクに触れた。ぐいっとそれを外す。
あらわになった女の顔を見て、早紀は愕然とした。
「君嶋さん……?」
君嶋果穂。高校のクラスメイトだった。学校一の美少女と評判で、生徒会長を務めていた時期もあったはずだ。ストレートで国立大に入ったと聞いている。
「え、桃井さん?」
きれいな顔を歪ませてあえいでいた君嶋さんが、はっとわれに返る。
「やだ、見ないで……」
そう懇願されても、早紀は目を離すことができなかった。
「そうか、お前ら同級生か」
君嶋果穂は高校のころよりもさらにうつくしくなっていた。テレビで笑顔を振りまいている女子アナと比べても、彼女のほうがずっと美形だ。だが、清純そのものだった高校生のころと比べて、後ろ暗い淫靡さがあった。