12章-2
はあはあと肩で息をして酸素を求める美冬から体を離し、鏡哉は何を思ったのか遮光カーテンを開く。
大きな窓と外界を遮るものをレースのカーテンだけにすると、鏡哉は美冬の元に戻ってきた。
「……な、に?」
美冬がもうろうとした意識の中で、鏡哉に尋ねる。
「私と美冬の繋がっているところを、見せつけてやろうと思ってね」
「……なっ!?」
絶句する美冬の体を軽々と持ち上げた鏡哉は、いつの間にか寛げたズボンからそそり立つそれに美冬の腰を落とした。
ぬぷぷぷ。
厭らしい音を立てて、鏡哉の雄が美冬のナカに収められていく。
「うっ……ふぅ」
しかし指二本で解しただけのそこは、鏡哉の怒張したものを迎え入れるには少しきつ過ぎた。
鏡哉は美冬の腰を掴んで先っぽだけを入れてくちゅくちゅと何度も往復させると、またゆっくりと美冬の腰を落とさせていった。
きちきちと音がするかと思った。
いつもより大きく感じる鏡哉のそれに、強引に体を割り開かれる。
しかしそれで終わりではなかった。
鏡哉が美冬の腰から手を放すと、重力に従って美冬の体はさらに深く鏡哉の雄を埋め込まれていく。
「はっ! あっ!」
美冬の喉から苦しげな喘ぎが漏れる。
鏡哉はその様子をとても楽しそうに見つめていたのだが、美冬は彼を受け止めるだけで必死でそれには気づかなかった。
「あ、あ、ふ……」
「うん?」
「ふ、ふか――」
目がちかちかと明滅する。
あまりの深さに気持ちよさよりも苦しさが先に立つ。
その様子が鏡哉に分からないはずがないのに、鏡哉は虐めるように美冬の腰をさらにぐっと引き寄せる。
「ひゃあっ!? あ、ああ、こ、こわれちゃ……」
「壊れちゃう? しょうがないな」
鏡哉はそう言って笑うと、美冬のワンピースの背中のファスナーを下す。
そして上半身の半分だけを脱がすと、露わになった小さく白い乳房に文字通りむしゃぶりついた。
片方の手で反対の乳首も苛め始める。
すると美冬の背筋がぷるぷると震え、信じられないほどの快感が貫いた。
「あれ、小さくイっちゃったかな?」
まだ膣は苦しかったが、気持ちのいい胸への愛撫に意識を縋り付かせると、徐々に中が良くなってきた。
「あ、ああん、あ、はぁっ」
美冬の声に少しずつ艶が含まれる。
貫かれたままの奥が痺れる。
鏡哉は腰を動かさず、硬い切っ先で美冬の最奥を貫いたままだ。
自分の中が徐々に鏡哉の雄をこすり上げ始めたのが美冬にもわかる。
「ああ、すごいよ美冬の中……」
鏡哉の声にも艶が混じる。
鏡哉が少し腰を揺らす。
「あああんっ!」
「分かるかい、ここ、美冬の子宮を私のものがこじ開けようとしている」
美冬の耳元で、鏡哉が口でも犯そうとしてくる。
美冬は小さくかぶりを振り、喘ぎを漏らすことしかできない。
「あ、あ、やぁ……」
もう訳がわからなくなり、必死に鏡哉に体を預ける。
するといつの間にか手の拘束を解かれ、美冬は必死に鏡哉の背中にしがみ付いた。
シャツ越しに鏡哉の熱が伝わってくる。
それを合図にしたように、鏡哉が下から腰を突き上げてきた。
「ひゃああん! あっ あっ!」
軽い美冬の体がその突き上げに上下する。
落ちてくるたびに最奥を貫かれ、声を出すのも苦しいくらい良すぎた。
「――っ!! やぁあああっ!!」
もう何度イったかもわからないのに、鏡哉の腕の中で突き上げられる。
意識が朦朧とする。
気が付くと美冬の腰が鏡哉の動きに合わせて揺れていた。
「くすり、そんなに気持ちいいのか? 腰が動いているよ」
頭上でそう笑われ、美冬は首を振る。
「いやぁ、違う、違うの、あっ、あん」
勝手に腰が動く、自分の気持ちがいいところを鏡哉の切っ先にこすり付けるようにすると、鏡哉がそこを重点的に突き上げてくる。
「あ、ああん、だめぇ――っ!!」
美冬の中で快感がどんどん増幅されていく。
そして美冬は鏡哉のものを扱きあげながら達してしまった。