9章-1
こぷり。
死んだように眠る美冬から己の雄を抜くと、鏡哉の白濁が音を立てて溢れ出してきた。
妊娠の危険性を案じるよりも、美冬を自分が征服した高揚感のが先に立つ。
体を離して見下ろすと、シーツには破瓜の血が滲み二人分の体液で穢された美冬の小さな肢体がそこにはある。
鏡哉はこのまま美冬の痴態を見続けていたかったが、さすがに風邪をひかせてしまうかもと心配になった。
まだ着ていた自分のシャツとスラックスを脱ぎ捨てると、美冬の体を抱えてバスルームへと運んだ。
そのままジャグジーに浸かり、体の汚れを落としてやる。
ぐったりとした美冬を洗っていると、まるで自分は人形遊びをしているような感覚に陥る。
改めて美冬の体の幼さを感じ、この体で自分を受け止めていたのかと思うと慈愛の情と、紛れもない雄としての欲望が込み上げる。
十分体を温めると鏡哉は美冬を抱え、バスルームを後にした。
自分の寝室に戻ろうとしてあそこはもうぐちゃぐちゃで使えないと思い、客用の寝室に運び込んだ。
キングサイズのベッドにまだ濡れたままの美冬を下す。
鏡哉はその上に跨ると、美冬の滴を舐めとるように上半身にキスを施していく。
もう二度も達したのに、鏡哉はまだ足りなかった。
美冬の体はそれほどまでに良かった。
首筋に噛みつくようにキスを施し、胸に幾つもの所有の証を散らしていく。
両手で小さな乳房を弄ぶ。
適度な張りと素晴らしい柔らかさを持ったそれは、いくら弄っても飽きなかった。
暫くして美冬の腰が震えていることに気づき、自分の体をずらして美冬の足元に腰を下ろす。
美冬の中心はまたぬるぬるとした蜜を滴らせていた。
鏡哉はメガネを外してそこに顔を埋めた。
ぴちゃ、ぴちゃ。
何か水音が鼓膜を揺らす。
美冬はまだ覚醒しきらない頭を小さく振ると、ゆっくりと瞼を開いた。
また、ぴちゃりという水音がどこからか聞こえてくる。
体の中心に疼きを感じ視線を下半身に移すと、何か黒いものが自分の下半身を覆っていた。
太ももは大きく割り開かれて両手で持ち上げられ、その中心を柔らかくて生暖かい何かが這っている。
「や……ぁあん……」
自分でも驚くほど甘い声が喉からこぼれる。
びっくりして両手で自分の口元を抑えるが、与えられる刺激はあまりにも気持ち良すぎて、甘い喘ぎを止めることができない。
「ああっ はぁん……」
「気が付いたか?」
自分の下半身から顔を上げた人物――眼鏡をしていない鏡哉を見て、美冬は内心悲鳴を上げた。
「き、鏡哉さん、だ、駄目……」
美冬はそこで今まで自分に施されていた行為が何か思い至り、手を使って上半身を引いた。
シーツに皺をよらせながら後ずさりする美冬を、鏡哉は濡れた口元を手の甲で拭いながら見つめている。
その瞳が熱っぽい雄のものだと思い恐怖を感じた美冬は、体を反転させ、ベッドヘッドのほうへ逃げる。
しかし鏡哉はそれを許さなかった。
美冬の細い足首を掴むとぐいと自分のほうへ引っ張る。
体制を崩した美冬はとっさに目の前のベッドヘッドの真鍮製の柵を握った。
「逃げるな……」
そう命令されるが何度も達した美冬の体はもう限界だった。
「ゆ、許して、鏡哉さん――」
柵に寄り掛かるように美冬は必死に許しを請う。
「駄目だ。美冬が言ったんだろう――」
うつ伏せになった腰に鏡哉の大きな掌が重なる。
「私を――めちゃくちゃにして、って――」
どくり。
美冬の心臓が大きくはねたその時、
ずぷぷと音を立て、鏡哉が美冬の蜜壺に己の欲を捻じ込んだ。
「ひゃあああんっ!!」
あまりの質量に美冬の背が仰け反る。
内壁を擦りあげられるたまらない刺激に、美冬は柵を必死に掴みながら耐える。
何度も何度も美冬の弱いところを集中的に擦りあげられる。
そうすると静かだった自分の中の何かがゆるゆると蠢き始めるのが、自分でもわかった。
美冬の中が鏡哉の形に変えられていく。
意識をまた手放してしまいそうになると、鏡哉は腰を打ち付けるのを止め、ゆるゆると入り口を擦りあげる。
「あ、あぁ、やぁ……ひゃうん!」
意識を手放す前までは秘芯を触らなければ気持ち良くならなかったからだが、中を擦られるだけで高みに昇らされていく。
美冬が切なそうに啼くと、また鏡哉がパンパンと腰を打ち付け中を蹂躙し始める。