ハッピー・エスコート社 顛末記-11
11.
台風一過、決算と株主総会が済んで、健介の日常は何時もの9時ー5時、残業無しに戻った。
真知子との営みは、新婚夫婦の生活そのものだ。
ある夜、真知子が真面目な顔をして、健介の前に座った。
「赤ちゃんができました」
「えっ」
言われてみれば、もともといい加減なところのある健介は、このところ、コンドームを使うのを忘れていた。使い切って、そのまま買い忘れていた。
真知子もそのことは、何も言わなかった。
「多分、あの総会の終わった次の朝だと思うわ。コンドーム使わなかったし、凄く手ごたえがあって、あの時、ああ出来たって閃いたのよ」
翌日は金曜日だった。
「真知子さん、これが僕の返事です」
会社から帰ると、健介は一枚の紙をかばんから取り出した。
「婚姻届?」
「僕と結婚してください。その子を、二人で育てたいんです。こんな男で頼りならないかも知れないけれど、真知子さんを本気で愛しています。親子3人、食うに困るようなことはしません」
「有難う、健介さん、本当に有難う。院長には子供がなく、私もこのままでは子供は持てないと諦めていました。健介さんにめぐり合えたのは院長のお陰ですけれど、子供に恵まれ、健介さんと晴れて夫婦になれるなんて、夢のようです」
「不思議な縁で真知子さんと結ばれたけれど、もう真知子さんのいない人生なんて考えられません」
「私もお話があります。夫が亡くなった後のことで、親族会議を開きました。病院は、医師のライセンスがあり経験のある私が、院長を引き継ぐことになりました。ついては、健介さんに事務長をお願いしたいんです。健介さん、私を助けてください」
「ああ、今の会社も半分退職状態だから、僕はいいよ、力を合わせて頑張ろう」」
勿論、その夜は、泊まりだ。
「あまり激しくしないで〜〜」
真知子の声が、いつにも増して甘く聞こえる。
健介は、すっかり馴染んだ真知子の身体を、この上なく愛おしく思った。
このお腹に、僕の子供がいる。
乳房を揉む手も、恥毛を探る指も、慎重になった。
愛液をたたえて潤んだワギナに挿入したペニスも、何時もの激しさを押さえた。
「ねえ、もう一寸力を入れても大丈夫なのよ」
真知子の鼻声がくぐもる。
「そんなこと言ったって」
膣の中で勃起を続ける男根は、膣襞の優しい愛撫で、固さを増していく。
「いいオチンチン、私のオチンチン。貴男との出会いは、私の人生で最高だわ」
「かたい〜固くなったわ〜いつもみたいにしてえぇ」
精液が、じゅくじゅくとペニスに満ちてくる。
何時もみたいにして、大丈夫なのか?
脳が働くよりも早く、健介の腰は本能に反応していた。
ふむ〜フム ふむ〜フム ふむ〜フム〜〜〜〜〜
「そう、そうよ〜あなた〜あああ〜あなた〜そう〜そおぅぅ」
男根が跳ねて、鈴口から愛液が迸った。二度〜三度〜気が入って、愛液が降り注ぐ。
(もしかして、双子が出来るかも???)
(ごきげんよう)