不良少年-8
「あ、ああッ!!」
すべての感覚がいきなり帰ってきた。
しかもそれは感じたものを普段の数倍、数十倍に増幅して脳に送り込んでくる。まるで感覚の洪水だった。
少年達は色めきあった。
より一層の感覚―――本人は望まない快感を与えようと、せわしなく手や指を動かして“弱い”部分を探り当て、今まで以上に責め立てた。
ケンジも片手でアヌスを玩びながら、ぺニスに沿えた指を激しく上下させ前後を同時に苛んでいる。
もちろん、それは相手を喜ばせようと思ってではない。
無理矢理に快感を押しつけられ、あられもない姿を晒し、悔しがり恥じ入って身悶えする姿を見物するのが愉しくてたまらない―――。
ケンジはじめとする、少年達の歪んだ笑顔がそう語っていた。
「ひひ、どのくらいもつかな」
だが、いくらも堪えることはできなかった。
強引に掻き立てられる快感―――乳首を捻りあげられ、ぬめつく舌でしゃぶられ、窄めた唇に吸い上げられ、首筋に接吻を浴び、脇腹や内腿にまで歯を立てられ―――そのひとつひとつが投与されたクスリによって何倍にも増幅され、ザワッと産毛が逆立つほどの感覚を呼び起こされる。
それらはナオキの精神が受け入れられる許容を超えていた。もはや自分が何者で、何処にいて、何をされているかも意識から飛びかけていた。
そして激しく擦りあげられる下半身の陰茎は、本人の意思に反して脈動を始めようとしている。
まるでそこが別の生き物のように、自分ではどうすることもできない。ナオキにできたのは、
「み、見ないで……」
かすれた声でそう懇願することだけだった。
次の瞬間、また幼さすら残るペニスの先から、ビュッ、ビュッと白い液がヘソの周囲や鳩尾に飛んだ。
「うう……」
ナオキは思わず顔をそむけた。