不良少年-7
ケンジは指に挟んだ錠剤をナオキのアヌスにあてがうと、
「ひっ……」
というか細い悲鳴を気にもせず、指の腹で揉み込むようにゆっくりと押し込んでいった。
「いッ……ひぃ……」
本来、受け入れるようには出来てない部分から、異物が体内に侵入するおぞましい感覚。
悪夢の夜に強いられたそれを思い出し、ナオキは全身を硬直させた。
「身体の力を抜かねえと余計に痛えぞ。まあ、もっともすぐに必要なくなるが」
ケンジは錠剤を押し込んだ指を抜かずに、手首を捻ったり指を折り曲げたりしながら、小さな環を描くようににして押し拡げにかかった。
(そんなところを、指で……)
肛門から差し込まれた指が、ウネウネと蠢いている。
その気色悪さにナオキは顔をしかめたが、しばらくすると頭が痺れたようにぼうっとして、全身の感覚が遠くなっていった。
まるで受けている仕打ちが自分のことではないかのように、精神だけぽっかり宙をさまよっている浮遊感があった。
(……?)
何が起こっているかよくわからなかったが、先ほど注入された錠剤に関係があることには気づいていた。
「効いてきたな」
ケンジは気色を満面にしていた。
すっかり弛緩してぐったりとしたナオキの陰茎をなおも弄びながら、ある瞬間を待っているような雰囲気があった。
そして、すぐにその時はきた。