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籠鳥 〜溺愛〜
【女性向け 官能小説】

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6章-3


 食器を片づけて自分の昼食を軽くとり寝室に戻ると、美冬がまた死んだように眠っていた。

 鏡哉は美冬が泣いていなくてよかったと、少しほっとしながらまたパソコンへ向かう。

 高柳や各部署から送られてくるメールに目を通していると、いつの間にか夕方になっていた。

 体温を測ろうと美冬の脇に体温計をセットしたとき、携帯が鳴った。

「高柳か。どうした」

『いえ、特に。美冬ちゃんどうかなと思いまして』

「ああ、熱は37度に下がったみたいだ」

『そうですか、よかった』

「明日も休めそうか?」

『申し訳ありません。どうしても午後に一件抜けられない会議があります』

「わかった」

『会議資料はメールで送りましたので、ご確認ください』

「了解、ありがとう」

『いえ、では美冬ちゃんによろしく』

 そう言って切れた携帯電話を胸ポケットに戻そうとしたとき、美冬が「うぅん」と唸った。

「起きたか?」

「……けほ」

 掠れた声で咳をした美冬の上半身を起こしてやり、ベッドヘッドに凭れかける。

 キッチンからスポーツドリンクを取って戻ると、だいぶ楽になったのか顔色が少し戻った美冬がこちらを見つめていた。

 熱からかその視線は熱っぽく潤んでいる。

 鏡哉はなぜかあまり見てはいけないような気がして視線をそらすと、ベッドに腰を掛けてペットボトルを美冬に渡した。

 受け取った美冬は少ししんどそうにキャップをひねるが、力が入らないのかうまく開けられないようだった。

 鏡哉は小さな掌からそれを取ると、キャップを開けてスポーツドリンクを口に含んだ。

 美冬は目をつむっていた。

 部屋はしんと音がしそうなほど静かだった。

 顎を掴むと、やはり小さな肩がピクリと震える。

 唇を合わせると遠慮がちに口が開かれるのが感じられた。

 何度かそれを繰り返し唇を離すと、美冬がゆっくりと瞼を開いた。

 熱に浮かされたように瞳が揺れているが、ひたと鏡哉の瞳を見つめていた。

 小さな手が鏡哉のシャツの袖をそっと掴む。

 それに引き寄せられるように、鏡哉は美冬に唇を重ねていた。

 しっとりと吸い付いてくる唇が、スポーツドリンクのせいかとても甘い。  

 頬に両手を添え、何度も角度を変えて口づける。

 息苦しくなったのか少し空いた唇の隙間から、舌を差し込むと美冬が小さく身じろぎした。

 頬に添えていた手の片方を腰に回し、離れようとする体を密着させる。

 口腔内をさまよいやっと見つけた美冬の舌はやはりというか、小さかった。

 舌を絡ませ吸い上げれば、ぷるりと華奢な体が震える。

 その様子が愛らしくて、もっと美冬が感じたくて、頬に残していたもう片方の手を、首から胸へと辿らせていく。

 鏡哉の大きな掌には少し小ぶりな美冬の胸は、それでも素晴らしいほど柔らかくて、鏡哉はやわやわと揉みこんでいく。

「ふぅ……」

 鼻に抜けるような可愛い喘ぎ声をあげる美冬から唇を離すと、鏡哉は薄いネグリジェの上からでも分かるふっくらとそそり立った先端に吸い付いた。

「あぁ……や……」

 か細い声でそう鳴く美冬に、鏡哉の中の雄がむくむくと膨れ上がる。

(この子を征服したい――吸って、突き上げて、めちゃくちゃにしてしまいたい――!)

 ネグリジェのリボンを解くと、胸の部分が大きくはだけ、美冬の真っ白な乳房が露わになった。

 直にその頂きに吸い付いて舌で舐め転がすと、腰がびくびくと痙攣する。

「はぁっ……あん……ふっ」

 鏡哉は執拗に両方の胸をいたぶる。  

 薄いピンク色だった乳首は今や赤く色づき、ギュッと収縮してそそり立っている。

 それを満足げに見つめた鏡哉は、掌を美冬の下半身へと辿らせる。

「だ、ダメ!」

 美冬は身をよじって可愛い声でそう主張するが、それは鏡哉を煽る以外の効果は発揮しなかった。

「美冬……」

 耳元でそう名を呼べば、面白いほどにぴくんと反応する。

 とても敏感らしい美冬の太ももはふるふると震えていた。

 ネグリジェの裾をたくし上げて下着の中に手を這わせる。

 くちゅり。

 紛れもない欲望の証しの音に、鏡哉の口角が上がる。

「や、な、何?」

 女は感じると濡れるということさえも知らないのだろう、美冬は泣きそうな声で鏡哉に問う。

 答えない鏡哉がどんどん股の間に指を忍び込ませていくのを、恥ずかしさに耐えられなくなったのか美冬が両手で止めてくる。

 しかし鏡哉はその両手をいとも簡単に片手で掴むと、美冬の頭の上に抑え込んでしまった。



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