ピーマン-3
『ぇ!でもあんた食ってたじゃん。ピーマン』
彼女が口を挟む。
『俺はー、どんなに不味いのでもお前が作ったのなら美味しいの』
もぅ、限界だった。
『じゃぁ、終電なくなっちゃう!2人とも幸せにね!』
あたしの恋はピーマンだ。
苦い。
だけど、好きだから、苦ささえも美味しく感じられた。
でも、それ以上に彼は彼女の事を愛していた。
彼がピーマンを口にして分かったよ。
あたしに彼が伝えたかった事。