プロローグ-2
「しゅうちゃん……」
真雪は甘く囁いて、そっと修平と唇を重ね合った。
修平は赤くなったまま、真雪の舌が自分の口の中に侵入してくるのを躊躇いながらも味わい始めた。
修平と真雪は立ったまま全裸で向き合い、抱き合っていた。
やがて、口を離した真雪は修平に微笑みかけた。
「ま、真雪……」修平は小さな声で言った。
真雪は自分の腹部に当たっている熱く堅いモノをそっと手で握った。
「ふふ、しゅうちゃん、もうこんなに大きくしちゃってる。先からも溢れてるよ、ローション」
「真雪っ!」修平は叫んで真雪をその場に押し倒した。
「あっ! しゅ、しゅうちゃん!」
慌てる真雪に覆い被さり、焦ったようにその両脚を広げた修平は、自分が分泌する液でぬるぬるになったペニスを一気に真雪の谷間に押し込んだ。
「やっ!」真雪は大声を出して仰け反った。
「真雪、真雪っ! 俺、もう我慢できねえ!」
修平は激しく腰を動かし、ペニスを真雪に大きく出し入れした。
「しゅうちゃん、ああああ……」
真雪も全身を紅潮させ、にわかに喘ぎ始めた。
「おまえのおっぱい、最高だ!」
修平はそう言いながら、焦ったように顔を真雪の二つの膨らみに埋め、ごしごしと擦りつけた。
「ああん……」真雪は甘い声で喘いだ。
修平は腰を激しく上下させながら、その頂上にある堅くなった粒を咥え込み、下でぐりぐりと刺激した。
「しゅうちゃん、いい、いい気持ち、あああ……」
真雪の乳首から口を離した修平は息を荒くしながら言った。「イ、イっていいか? 真雪。お、俺、もうイくっ!」
「しゅうちゃん、いいよ、イって! あたしの中でイってっ!」
「おまえの中、ぬるぬるでめっちゃ気持ちいい!」修平は腰をしきりに動かしながらうっとりと顔を上気させ、息を弾ませた。
「しゅうちゃん! あたし、も、もう……」真雪は顎を上げて息を荒くしている。
「出すぞ! 真雪っ、中にっ! イ、イく、出る、出るっ!」
「出して! しゅうちゃん! あたしの身体の奥深くに!」
ぐぐううううっ!
修平が呻いた。同時に真雪の身体がビクンと跳ね上がり、修平の身体の奥から噴き上がった白く熱いマグマが勢いよく、何度も脈動しながら最高に怒張したペニスの先から真雪の体内に放出された。
びゅくびゅくびゅくっ! びゅるるるっ!
ばしっ!
鋭い音と共に、激しい痛みを左頬に感じた修平は思わず目を覚ました。
「いってーっ!」
修平は手を頬に当てた。そして次の瞬間、自分の身体に馬乗りになり、鬼のような形相で睨み付けている夏輝を見て息をのんだ。
「修平っ! あんた何やってんのよっ!」
「いてーじゃねえかっ! いきなり何しやがるっ!」
ばしっ!
今度は右頬を夏輝にひっぱたかれた。
「昨夜と言い、今夜と言い、誰とエッチしてるのかと思えば、真雪じゃない!」
「な、なんでそ、それを……」修平は赤くなった両頬を手で押さえてうろたえた。
「声に出てた。『おまえのおっぱい、最高だ』『イっていいか? 真雪。俺、もうイくっ!』『出すぞ、真雪、中に』」
修平はまた息をのんだ。
「あげくあたしの足にぶっかけるし。まったく……」
全裸の修平をベッドの上に正座させ、同じように何も身につけていない夏輝は自分の太ももにまつわりついた白い液をティッシュで拭き取りながら言った。
「なんで真雪の中に出す? わかってるでしょ? 真雪は龍くん以外のオトコに中出しされるのは断固拒否ってるの、あんたも知ってるはずじゃない」
「ゆ、夢の中の話じゃねえかっ!」
「同じコトよっ! あんたが日頃そういうこと考えてるってことでしょ?」
「い、いざとなったらちゃんとゴムつけっから」
ぼかっ! 「はうっ!」
「馬鹿っ!」
三度目の夏輝の制裁措置はグーパンチだった。
――夏輝と修平は夫婦。二人とも現在30歳。
天道修平は高校時代から夏輝とつき合い始め、25歳の時に籍を入れた。
二人と同じ高校に通っていた同級生のシンプソン真雪は、夏輝の中学時代からの友人。真雪の双子の兄健太郎と修平も中学時代から親友同士で、修平と真雪も自ずとその頃から自然と親しくなっていた。
その真雪には龍という夫がいる。
真雪の母マユミの双子の兄ケンジとその妻ミカとの間に生まれた一人息子の龍(現在26)は、この真雪と中二の頃から交際を始め、21歳で結婚した。
歳の差が4年のこの真雪と龍のカップルは、いとこ同士ということもあって、お互いのことを隅々まで解り合っている。今も二人の熱々ぶりは、友人や親類の間でも評判なのだった。
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