カミングアウト-8
ハウン!
犬は突然の圧迫刺激にビクンと反応し、一声鳴いた。
「コブが入らないまま射精を迎えてしまう交尾は、犬の世界でも珍しくない。 いいかい、そんな時は、こうしておちんちんを後ろにねじって・・」
怒棒は、尻から突き出すようにグイと尻尾と同じ向きに曲げられた。しかし、相変わらずビクン、ビクンと精液を噴出している。
「ほら、こうしてコブの根元をしっかり握って、もう片方の手でサオを握って刺激を与えてあげる。 そして、先端の尿道口の辺りを舌先でグリグリと舐めてあげるのさ」
そう言うと、真琴は彼の怒棒を頬張るように咥え、口の中で舌をネロネロと動かし始めた。
すると、ドーベルマンは目を細め、舌をだらり出して大人しくなった。ハアハアと息遣いは荒いが、まるで快楽で恍惚としているようだ。
「やっぱりマコちゃん、すごい・・ ワンちゃんを喜ばせる方法も熟知しているなんて・・」
有って無いようなプライドだったが、傷ついてしまったのか真奈美は少ししょんぼりとなってしまった。
「キミ、当たり前だろ。 こっちは何年も犬の世話やってるんだから。 新人くんには負けてられないだろ?」
さすがは真琴、意地を見せることで相手のプライドを傷付けない言い回しは巧妙だ。
「さあ、キミのその柔らかい口で優しく愛撫してあげてごらん」
真奈美は、いまだ精液の放出を続ける怒棒を真琴から引き継ぐと、ためらいながらも、その小さな口を精一杯開けてパクリと咥え込んだ。
(ああ、とっても生臭い・・ この独特な臭いが、たまらないのよね・・)
口に納めた犬の怒棒の先端を、慎重に舌先でチロチロと舐めてみた。 熱気を帯びたその一物は、舌の動きに合わせてピクリと呼応する。
真奈美は、繊細に反応する臓物のような赤黒い生殖器を、何だか愛しく感じた。
ビュルッ、ビュルルッ・・
突然、怒棒の先からヨーグルトのように濃厚でヌルヌルした粘液が飛び出し、真奈美の口腔内を満たした。
(んん・・ バターみたいな舌触りで苦い味だけど ・・美味しい)
「まなみ、初めてにしては上手だよ。 今、彼は気持ち良くなってうっとりしてる」
真琴に褒めてもらった真奈美は気を良くして、首を前後に動かしてフェラをしながら、一層丹念にペニスを舐め上げた。 そして真琴の指導でコブの根元をギュッと掴み、竿を握りしめたり弛めたりしながら、周期的に適度な刺激を与えた。
ゴクッ、ゴキュッ、ゴクッ・・
次々と口内に吐き出され、舌や喉に絡み付く白濁液を、真奈美は何とか無理やり喉の奥へ押し込み、半ば強引に嚥下した。 イカや魚の腐ったような臭気がツンと鼻につき、苦み走った刺激が口内に広がり、嗅覚や味覚は麻痺していく。
それでも真奈美は、そんな精液を美味しそうに飲み込み続けるのだった。
やがて、怒棒は白濁した精液から、再び半透明な前立腺液の放出に戻っていた。
「んふうっ・・ なんだか塩っ辛い・・」
「はははっ、まなみ。 もう終わりだよ。 キミは彼の精液を全て飲み尽くしたのさ」
「え・・ もう終わったの・・?」
「ほら、ようやく彼のおちんちんも、怒張が解けてしんなりしてきただろ」
「あ、ほんとだ、柔らかくなってる」
「かかりの状態にはなれなかったけど、一応彼はキミのフェラで満足したみたいだ」
「本当! よかった・・ 満足してくれた? ワンちゃん!・・」
真奈美は彼に抱きつくと、牙の並んだ大きな口に、チュッチュッとキスを連発して感謝の意を表した。 するとお返しとばかりに、今度は彼の方から分厚い舌でベショベショと真奈美の顔を舐め上げた。
「まなみ、キミが気に入ったのなら、毎日でもここへ来て、好きなだけ彼らと楽しんで行っていいよ」
「え・・ いいの? ほんとうに?」
その時、真奈美は、真琴が「彼ら」と言ったのを聞き逃していた・・