第52章 いけない遊びを教えてどうするつもり?-1
その後、ひたぎは、昼過ぎまでかけて昴の内臓の洗浄を終えると、ベッドで昴の胸に縋って、あまえていた。
「昴。いけない遊びを教えてどうするつもり?」
「ひたぎさえ良ければ、僕はいつでも受け入れるよ」
「だめよ。こんなことを続けていると、お腹を壊すわ」
「ひたぎが求めるなら、僕はお腹を壊してもかまわない」
「ばか・・・とても変な感覚なのよ。化粧室に入る度に思い出してしまいそうよ」
「それは嬉しいね?それに僕も同じだよ。自分の身体に触る度に、ひたぎとした事を思い出してしまう・・・」
「本当にばかね・・・でも、あなたの心からあの人を追い出すことができたようね?」
「僕は何時も変わらない。ひたぎ一筋だよ。思い出もそうだ。ひたぎと過ごした日々が僕の全てだよ。そして、これからも・・・」
「そう・・・・・・
水晶のことだけど・・・水晶が本当に望むのなら傍に置きたいと考えているの・・・」
「ひたぎが決めることだよ・・・」
「でも、一度は水晶に考える機会を与えたいの。水晶は嫌がるかもしれないけど、二十歳になったら素敵な人を選んでお見合いをさせたいの。お見合いをして、デートをして、好きになればそれでいい・・・でも、それでも気が変わらなければ・・・戻ってくれば良いと思うの・・・」
「そうか・・・」
「水晶はとても可愛いわ。あんなに美しい娘なのに、控えめで献身的で、本当によく気がつくのよ。あの娘の笑顔を見ているだけで抱きしめたくなるわ・・・あなたもそう思うでしょう?」
「ああ・・・」
「素敵な男性に見初められて、幸せな家庭を築く資格が十分過ぎるほどにあるのよ。その機会を奪えないわ・・・」
「ひたぎはそれで良いのかい?」
「水晶を好きになってしまったの。だから・・・素敵な男性を見つけてあげて」
「分かった!八蜜グループの中から素敵な男性を選りすぐるよ」
「それから・・・私達の初体験が終わったら・・・一晩だけ水晶を抱いてあげて。水晶を可愛いと思っていることを、女性として好きだと思っていることを、ちゃんと伝えて、優しくキスをして・・・私にするのと同じように愛してあげて・・・お願い・・・」
「ひたぎに辛い思いをさせないかな・・・」
「水晶は特別よ・・・それに私には綾乃もいるもの。あなたが水晶としている間、あなた達のことをを忘れてしまうほどに、綾乃に愛を傾けるわ・・・」
「そうか・・・分かった・・・」
「お願いよ・・・そう言えば、お腹がすいたわね?もう、お昼かしら?」