オトビ-1
「啓太〜、ちょい待って〜、」
-後ろからぼくを呼ぶ二人。
とある郊外の田舎の田んぼの一本道、ぼくは友達と別れ、一人で下校していた。
-今日も、脱がされるかな。
内心、ぼくは期待した。胸がドキドキした。
後ろを振り向き、立ち止まり、みなたちが追い付くのをわざと待つ。
-走れば、逃げれる距離なのに....。
「今日も寄り道してこっか」
-みながぼくの肩をポンっと軽く叩く。
小さくぼくは頷く。いつもの場所へ、
田んぼ道からそれて、山すそにある小さな神社道、ひとけはない。
神社の横の奥に人の来ない、倉庫がある、その裏へ。
三人はいつもここに寄り道した。