小さな先輩を犯した日-5
そのとき、アパートの階段を誰かが下りてくる音がした。
僕は自転車置き場の影に身を潜め、その人影を確認した。
理香さんだった。
理香さんは自分の身体ほどもある大きな天体望遠鏡を抱えていた。
早歩きで駅と逆の林に向かう理香さんを僕は追った。
そういえばバイト先で耳にしたことがある。
「趣味ですか。天体観測ですね」
観測仲間もいる、というようなことを話していた。
理香さんは裏山に行くようだった。
僕は気づかれぬよう理香さんを追った。
誰かと待ち合わせなんだろうと思った。
その時まではその程度の気分だった。
けれど山頂には誰もいなかった。
理香さんは一人でそこにやってくるつもりだったのだ。
僕は急に心の中がそわそわと浮き足立ってきた。
今その状況で自分がしようとしていることに気付いたからだ。
僕は息を潜め、関節を硬直させ、理香さんに歩み寄った。
それはまさに獲物を前にした肉食獣と同じ気分だった。
一瞬の間に何度もその狩りをシュミレートする。
襲い、動きを封じ、たぎるペニスを突き立てる。
現実味を帯びてきたその想像に、興奮で眩暈がし始めていた。
けれど何度もその瞬間を思い浮かべ自分に言い聞かせる。
冷静に事を行えるのではないか、という自信が生まれてきたのだ。
それは次第に決意のようなものに変わっていった。
今から佐藤理香という女性を狩って、肉便器として味わい尽くすのだ、という決意。
僕は静かに背後に回り込んだ。
焦ってはいけない。
数分ほどたっただろうか。
彼女がふっとしゃがみこんだのだ。
僕は決心した。
理香さんにとびかかる。
そして有無を言わさぬ力で両腕の外側から包み込むように抱きしめた。
理香さんは「はうっ!」と軽く声を漏らした。
しかし、あまりの不意打ちに抵抗する力が思いのほか弱い。
僕は軽く汗ばんだ理香さんの髪の匂いを感じながら彼女の小さな胸を揉みこんだ。
服の上からでも乳房の温もりや張り詰めた乳首の位置がはっきりと分かる。
思い余って鷲づかみにした掌の力を強める。
細いあばらの感触はひ弱で、早まった心臓の鼓動がコクンコクンと早まる。
まるで獲物にされた小動物のように。
「やめてっ……」
理香さんが消え入りそうな声を振り絞る。
けれど僕は止めない。
僕は理香さんのスカートの中へと手を忍ばせた。
あっ、と理香さんから吐息が漏れる。
彼女はストッキングも履かず無防備な状態だった。
僕はその股下からパンティの隙間に指先を押し込んだ。
柔らかな陰毛の中心に膣口がある。
膣周辺はサラリとしたぬめりを帯びていた。
僕はもう我慢できず理香さんを押し倒した。
太ももと背中を抱え込むと理香さんはあっさりと下草の上に倒された。
「……君なのっ!?」
理香さんはその時はじめて自分を襲ったのが僕であることに気付いたようだった。
その時僕が一瞬躊躇した。
それを機に理香さんは服にこびりついた土も払わず走りだした。
「たっ、助けてぇ!!」
僕はあまり冷静ではなかったかもしれない。
ただ、逃げ惑う彼女の姿に授業で見たガゼルを重ねていたことだけを覚えている。
僕は理香さんに追いつくとあのチーターがしたように首筋に歯をあてた。
理香さんは思わぬ刺激にびくんっと背をしならせた。
僕は無理やりTシャツとスカートを引き千切った。
理香さんの恐怖が震えと共に伝わってくる。
ぼんやりと明るい白熱灯に理香さんのパンティとブラジャーが浮かび上がる。
理香さんの下着は白で統一されていたが決して地味なものではなかった。
派手ではないが薄く上品な刺繍が縫い付けられていた。
同じように下着を引き千切る。
「理香さんと交尾したい」
耳元でそう囁き、唇を重ねる。
理香さんは目を閉じ眉間に皺を寄せて涙を流していた。
皮を剥いだ鶏のようにつるんとした理香さんの肌を見て僕は更にもどかしくなった。
「嫌っ、嫌ぁぁっ!!!」
僕は理香さんの太ももの裏にかぶりついていた。
きめの細かい柔肌に八重歯が食いこむ。
「だいじょうぶ、ゆっくり入れるからね」
なだめると僕は無理やり理香さんの太ももをこじあけた。
抵抗して精一杯力を入れているので腿の筋が浮き上がりぷるぷると震えていた。
僕はその中心を凝視した。
やや膨らみを持った土手には産毛のように陰毛があった。
かきわけると膣口が丸見えになった。
開脚しているにも関わらず、子供のそれと同じようにぴったりと閉じていた。
敏感な部分に舌を押し付ける。
ツンとした匂いと共に卑猥な粘液の香りがした。
汗ではなかった。