ラ-6
「あのまま一緒に昼は働いて、夜は響子を抱く生活をしていたら
響子が横浜に帰りたいと言った時、俺は帰してやる自信がなかった」
「・・・・」
「俺が響子を傍に置いておきたかった」
「・・・・」
「帰してからいくら後悔したかしれない」
「豪」
「一緒に暮らしたいんだ。あの家で、あの場所で」
「うん」
「横浜ほど便利じゃない。けど自由と自然があそこにはある」
「うん」
「ずっと一緒に暮さないか?」
「豪」
「もう、帰りのバスであそこで暮らすことは決めていたのよ」
「・・・・」
「横浜では退職のための引き継ぎと最後の仕事をしてたの」
「響子」
「私も、あの場所で豪と一生暮らしたい」
「ああ。俺と一生あそこで暮らそう」
緑が永遠に、二人を包み込んでくれるから―――
You are green Cinderella.