ラ-5
満足そうに笑うと、ゆっくりと私の中に入ってきた。
「・・・っあぁぁ」
この前よりゆっくりと
この前より深く
この前より優しく、大事に抱かれているのが分かる。
「ごうっ」
お互いに抱き合って、繋がって。
たった数日離れていた寂しさをかみしめるように
お互いを抱きしめ合う。
早くなってくる豪の動きに
私自身も反応して、二人が同じリズムで痙攣を始める。
「あぁぁ・・・ぁぁ」
「響子」
優しく呼ばれた自分の名前を聞いて
ああ、私はこの人に会うために生きてきたんだな。と
大きな波の中で確信した。
震えがおさまって、それでも離れない私に笑いながら
「俺が迎えに来なかったらどうしてた?」
なんて意地悪く聞くから。
「さぁ?」
ととぼけてみる。
「都会のお城じゃないけど。それでもあそこで一緒に暮らそう。シンデレラ」
「・・・バカね。シンデレラはお城で暮らしたかったんじゃないわ」
「・・・・」
「王子様と暮らしたかったのよ」
そうおどけて言うと
大声で笑い出した。