投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

痴漢専用車両へようこその最初へ 痴漢専用車両へようこそ 198 痴漢専用車両へようこそ 200 痴漢専用車両へようこその最後へ

○○○○トレイン出発進行!-5

しばらく「はあ、はあ」と荒い息遣いをしながら、4人はノロノロと自分達の後始末をし、続けて服を着始めた。服を着ると言っても上着とスカートだけなので、着替えは直ぐに終わった。

そして次に、自分達の汚したタオルを綺麗に畳み始めた。それが畳み終わる頃に、電車は速度を緩め終点のホームに入っていった。

「これ、汚しちゃったから、洗濯して返すわ。だから連絡先教えて」

「ありがとうございます。ですが、それはこちらでしますから、気にしなくて結構ですよ」

美弥子の律義さに、星司は丁重に断りを入れた。

「そんな事言わずに、こちらでするわよ。だから教えて、お願い」

恵子も瞳も姫美も、そのやり取りを固唾を飲んで見守っていた。

「いえいえいえ、それには及びません。こちらでします」

埒が開かないので美弥子は直接的な行動をとった。

「じゃ、じゃあ、次はいつあるの?それだけでも教えて」

美弥子は星司の手を取り、自分のスカートの中に導いて必死に頼み込んだ。美弥子の本心はこれだった。

乱交の最中に、美弥子もこれの真似をしようと考えていたが、美弥子達のグループの行動力、そして政治力だけでは、流石にこんな無謀な事は不可能だと結論に達していた。

そのため、美弥子は次回もそれ以降も、この車両に相乗りさせて貰おうと考えたのは無理のないことだった。

星司も当初、美弥子達に今後も参加して貰おうと考えていた。

しかし、魅力的な美弥子達との付き合いが始まった場合、美弥子達が魅力的であるだけに、生活の中心がそれだけになってしまう事が容易に想像が付いた。

それが、今後のターゲットとの対決への心構えを鈍らせてしまう恐れがあるので、このまま何も教えずに別れようとの結論に星司は達していた。

「すみません、次はいつかは、まだ決まってません」

美弥子は星司の頑な態度と、時折見せるプレイヤー達の真剣な表情に、この車両には何か特別な目的がある事を察した。それは、乱交だけが目的の美弥子達のグループでは絶対に見ることのない表情だった。

「わかったわ。もう聞かない。その代り…」

美弥子はカリスマらしくアッサリと引くと、顔を上向きにして、そっと目を瞑った。

「最後にキスして…」

恵子は驚いた。美弥子は夫以外の男に体は許しはするが、夫と自分の婚約者以外の男とキスをする事は決してなかったからだ。

星司はその願いを聞き入れた。

目を瞑る美弥子の顎を少し持ち上げて、その魅力的な唇に自分の唇をそっと重ねた。

その2人の背後で、車両のドアが静かに開いた。

全く深くない軽いキスだったが、美弥子はただそれだけで、絶頂に達した時以上に全身の力が抜けてしまった。

「ごっ、ごめんなさい…」

自分の体を支える星司に胸に向かって、美弥子続けた。

「また巡り合う偶然を期待してるわ。でも、貴方はそんな事は気にしないで、自分のやらなければならない事を全うしてね。大丈夫。あたし達はあげまんなの。きっと上手くいくわ」

美弥子は星司を見上げた。その目には涙が溜まっていた。

「はい、ありがとうございます。全部終わったら…」

一瞬、星司の言葉が止まったが、星司は自分のできる最高の笑顔を、美弥子に向けながら続けた。

「全部終わったら、また会いましょう」

星司は4人に背を向けると、開いたドアからホームへと出た。プレイヤーとゲストも、さっきまで体を重ねていた者達に次々に別れを告げると、そのまま星司に続いた。彼らは決して振り返る事無く、改札へ続く階段へと消えて行った。

「お、お母さん、どうして泣いてるの?」

恵子が恐る恐る美弥子に声を掛けた。

それに答えたのは、婚約者の母親だった。

「恵子ちゃん、人は色んな物を背負って生きていくのよ。それを手助けしたいと思ってもそれができない事もあるの。そんな時はただ黙って応援するしかないのよ。悲しいけどね」

今、本の束の間すれ違った者達に、何があるのかは全くわからない。しかし、人生経験を経た上で、自分の本心に忠実に生きようとしている美弥子と瞳には、本能的に何かを察してしまったのだろう。

瞳はこれから人生経験を積んでいく者に、先達としてそれを伝えた。




【この章について】

この章は、数少ない拙作へのレビューの書き込みの内、【新司の母瞳】のレビューで書き込まれていた「美弥子一家の続きを書いて下さい」とのリクエストを受けたアンサー編として、書かせてもらいました。

私も美弥子一家の続きを書きたかったのですが、結局こんな形で書いてしまいました。

またマンネリだと叱られそうですが、書いていてとても楽しかったです。(マンネリ万歳)

そちらを読んで無い方には申し訳ありませんが、その内容を知らなくてもわかるように書いたつもりです。

ただ、それがこの作品の本編には不要だと思われる方もいるでしょうが、その時は勝手を申しますが、この章そのものを忘れて下さい。この章を飛ばしても、今後の話は通じると思いますので。

また、今回この章を読んでいただいて、美弥子一家に興味が湧いた方は、【恵子のオフ会】【恵子の第2回オフ会】【恵子の母美弥子】【新司の母瞳】を読んでいただければ幸いです。

目指すは水戸黄門のような究極のマンネリです。


痴漢専用車両へようこその最初へ 痴漢専用車両へようこそ 198 痴漢専用車両へようこそ 200 痴漢専用車両へようこその最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前