〈抜け殻〉-6
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何も思わなかった。
春奈の感情は、少しも動かなかった。
発狂した架純の顔を見ても、楽しそうに視姦してくるタムルや専務の姿を見ても……そして、溢れ出す欲情を曝け出して瞳を輝かせている、御主人様のサロトの満面の笑顔を見ても……。
『春奈ちゃん、瑠璃子お姉さんも、これからジャングルの奥地に連れてかれるのよぉ?こ〜んなトコで呑気にレズってて良いワケぇ?』
『向こうに行って、縄で豚小屋に繋がれた麻里子と再会出来たら良いよなあ?ククク……クハハハァ!!』
『あんな便器なんぞ何の価値もないわいッ!……なあ、春奈よ……そう思うじゃろう?』
一切の痛みを忘れてしまった春奈に対しても、鬼畜達は容赦の無い言葉を浴びせて嘲り笑う。
それは僅かでも人間らしい感情を許さず、全て踏み躙ってやろうという残虐な思いからくる物だ。
「御主人様ぁ、大翔のおチ〇チンが欲しいのぉ。もう我慢出来ないのぉ」
タムルに精神異常者にさせられた架純は、春奈の肛門を突き上げながら、自分への快楽を欲して甘えた声をあげた。
唇を涎で濡らして恍惚の眼差しをタムルへと向け、股間を貫かれるべきは自分だと訴えている。
その瞳には大翔の幻影が映っているのだろうか、切なくて堪らないといった表情を作り上げていた。
『まだ駄目よ……春奈ちゃんをイカせられたら、私が大翔を呼んできてあげるわよ……』
「あ…あぁ……大翔が来てくれる……」
架純は春奈をギュッと抱き締めると、先程までより激しく腰を打ち付けはじめ、肛門を嬲り物にしていった。
呼吸は乱れていき、それに呼応するように春奈の吐息も激しさを増していく。
「ふむ"ッ!ん"む"ッ!!んぐぅッ!!」
「ハア…ハア……い、イキなさいよ…ハア……早くイッちゃってよぉ!」
いくら激しく突かれようが、作り物の肉棒に女体は不満しか感じず、サロトの指技に翻弄されて哀しい牝汁を垂らすのみ。
精神を姦されたのは架純だけでは無く、春奈もまた同じなのだ。