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好き…だぁーい好きなんだからっ!
【幼馴染 恋愛小説】

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生きている理由-5

正直、医療の事はよく判らない…。あれだけ偉そうに説明をお願いしますと言っておきながら未だ現実みがわかない。

だがある一人の人物の名を口にした時、この吉報が本物だと理解する。

「そんな、拓海クンが…。」

同じ病院で、僕と似た持病に苦しんでいた少年、今村拓海クン。

その彼が数日前、持病が悪化し……天国へ逝った。

彼は絵に興味があるという事で、仲良しとなり、暗い入院生活に僅かな楽しみを見つけた
…それなのに、僕が助かる助からないで忙しく構ってやれない合間に…。

御免ね、拓海クン……。

「その彼から摘出した臓器が貴方のと一致したんです。」
「それじゃー。」

喜ぶ母、しかし肝心な事を忘れちゃいけない。

「でも、良いんですか?」
「何がです?」
「彼は、拓海クンはオーケーしたんですか?」

適合しました、はいそれじゃー早速手術しましょう、じゃない。承諾は必要、坂本サンの時それで苦労したんだから。

「それは、まぁ……。」

思わず困惑する先生、そこに。

「是非、使ってあげて下さい。」
「オバサン。」

拓海クンのお母さんが笑みを浮かべ、そう口にする、その表情はとても暗い。

「拓海はあの子は、言ってました。僕が死んでその臓器って言うのが絆お兄ちゃんの役に立てるなら…って。」
「拓海…クン。」
「……あの子はもうこの世には居ない、けどせめて、あの子の意志を願いを叶えてあげたい…。」
「……。」
「絆サン、あの子の為にも…生きて。」

こうして僕は、拓海クンの臓器を使い、手術をする事にした。


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