デ-1
軽く私の身体を拭いた後
大きなバスタオルで私を包んでそのまま抱きあげた。
「ちょっと。歩ける・・・」
「ふ〜ん。さっき歩けないから、だっこって言ったの誰だ?」
「だって・・っ」
「大人しく抱かれてろ」
ほんの少しだけ、夜も涼しくなってきた。
私を抱いたまま自分の部屋に行ってベッドを見て一瞬足が止まった。
「豪?」
まさか躊躇したんじゃないでしょうね?
「待ってろ。日本間続きの廊下に布団を敷いてやる」
そう言って私をベッドに座らせると
布団を廊下に運んだ。
あっと言う間にいつもお昼寝する日本間から縁側に出る前の廊下に
蚊帳が釣ってあって布団が敷いてあった。
「この家の1番いい場所で響子を抱いてやる」
そう、ニヤリと笑う。
そのまま蚊帳の中に入ってそっと布団に寝かされる。
豪は私を残しままま蚊帳を出ると
冷たい麦茶を持って戻ってきてドカっと私の横に座って
ごくごくと飲みだした。
「私も欲しい」
「ん」
そう言ったのに、自分で大きく一口、麦茶を口に含むと
私を少し抱きあげて口移しで麦茶を流し込む。
「ん・・・っ」
口から流れ出てしまった麦茶がひんやりと
一筋私の身体を流れ落ちた。
それにもかまわず、二口目を私に飲ませ
そのまま豪の舌が私の口内をぐるりと舐めまわす。