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田園シンデレラ
【女性向け 官能小説】

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一体何なの?出かける前に。

そんな風に思って倉庫を覗き込んだら
表の外観からは想像もつかないような整備された倉庫内で
真っ赤なツーシートのスポーツカーが鎮座していた。

「なに・・・これ・・・」

「車」
「見りゃわかるよ」
「ん。良かった。疲労で車が認識できないのかと思った」

そんなわけないでしょ。

「行くぞ。乗れ」

こんな、車体が低い車に乗るの初めてだよ。
何この、やんちゃな車。
全然、農道に合ってないんですけど。

低い車体のシートに座りこめば
スカートのすそが持ち上がった。
良かった。ミニスカートじゃなくて。

って・・・・
私いくつだと思ってるのよ。
こんな心配、とっくの昔に終わったと思ってたのに。

この年になってツーシートに乗ろうとは・・・

可笑しさに笑いがこみ上げた。

「ん?」

農道を出て、高速に乗った途端スピードをあげた車の運転席で
豪が前を向きながら聞いた。

「いや。意外だな。って」
「農業しか興味がないような田舎男なのに?」

声をあげて笑いながら
そんなことを言うもんだから

「まぁそんなとこ」

正直に答えたら、また大声で笑った。



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