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美少女
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第44章 今、あの美しい人に会えば、私は自分を押さえきれなくなるわよ-1

放課後、昴はひたぎを自宅に誘っていた。

自宅へ向かう途中、昴はひたぎに申し出た。

「二人で愛子さんに話しをしたいんだ。いいね?」

昴が珍しくはっきりと意思表示をする。

「いやよ!」

ひたぎがあっさりと否定する。

「会って話せば、分かると思うんだ」

「何が分かると言うの?今、あの美しい人に会えば、私は自分を抑えきれなくなるわよ」

「愛子さんに、ひたぎを幸せにすると、ひたぎも受け入れてくれたと報告したいんだ」

「本気なの?そんなことをして、もし、あの人の言葉に棘でもあったら修羅場は避けられないわ。あなたはそんな状況を楽しみ、”僕の為に争わないで”とでも言い出すのかしら?」

「大丈夫だ。僕を信じてくれ」

昴には確信があった。ひたぎはしぶしぶと了承をした。

昴邸に着き、愛子の元へと向かう。愛子はホールでメイド逹に囲まれ、笑顔で談笑していた。昴とひたぎの姿に気がつき、ゆっくりと立ち上がる。

ひたぎは愛子の美しさに改めて息を飲んだ。整った顔立ちに子供を生んだとは思えないスレンダーな体つき、これほどの美しさを持ちながら優しく柔らかい空気を纏い、女性のひたぎでさえ抱きしめたいと思うほど、可愛らしい魅力を放っていた。

ひたぎの嫉妬心がくすぶりだす。

愛子がひたぎに笑顔を投げかける。その慈愛に満ちた笑顔には一点の曇りもなかった。その笑顔がひたぎの警戒レベルを下げさせる。昴がひたぎの手をしっかりと握り直す。

「愛子さん。ひたぎと話して、幸せにすると約束したので、その報告に来ました」

愛子の笑顔に喜びの色が加わる。愛子は本当に喜んでくれている。その事実が、ひたぎの心に残ったわだかまりを溶かしていく。愛子が昴に問い掛ける。

「そう。ひたぎさんの幸せについて、しっかりと考えた上で、約束したのよね?」

「もちろんです。僕にそれができるのかも考えました。今の僕はまだ力不足ですが、力を付けて、その時が来たら、ひたぎにプロポーズしたいと考えています」

昴の力強い言葉に、ひたぎは驚いたように昴を振り返り、昴の顔をまじまじと見つめた。愛子は昴の言葉に頷くと、ひたぎに歩み寄り、ひたぎの手を取った。

「ひたぎさん。ひたぎさんさえ良ければ、昴をよろしく、宜しくお願いします」

「はい」

思わずひたぎが答える。

「昴さん。ひたぎさんに認めてもらうのはもちろん、お父さまにも認めてもらえるように頑張らないとね。でも、嬉しいわ。二人の成長が楽しみよ。そうだ、ケーキを焼きましょう。後でお部屋へお届けするわ」

その後ひたぎは、このわだかまりを完全に解いておきたいと、愛子と直接言葉を交わし、愛子の言葉に嘘が無いことを確認した。

愛子を信用したひたぎは、丁寧に挨拶をして昴の部屋へと引き上げた。



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