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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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仕置人優子、陽子の部屋に潜入す-1

【仕置人優子、陽子の部屋に潜入す】

「さあて、どうやって入ろうかな」

陽子の住むタワーマンションの入口の前に佇み、優子は思案した。

エントランスの前室にあるインターフォンを押すのは愚の骨頂だ。居留守を使われる可能性もあるし、中に入れて貰うため、前回の時みたいにインターフォンの前で、ストリップをやらされる可能性もある。最悪なのはストリップをやらされたあげく、中に入れて貰えない状況が考えられる。陽子が相手の場合、その可能性は大きい。

陽子の部屋の前まで行く事さえできれば、前回の訪問の時みたいに、扉をどんどん叩いて騒ぎ、開けざるを得ない状況が作る事ができる。

(やっぱり、誰かの出入りを待つしかないわね)

マンションの住人、若しくは来客の誰かが、オートロック開けた時に、一緒に自動扉をすり抜けるしか無さそうだ。そう考えた優子は、取り敢えず様子を窺うために、エントランスの前室に入って行った。

自動扉は重厚な木製のため、一見、中の様子遮られている様に見える。しかし、自動扉の左右の壁部分に、所々ガラス製のスリットが有るので、中の様子は伺えた。優子はそのスリットから中を覗くために、抜き足差し足で自動扉に近づいて行った。

すると、中のエントランスに誰も居ないにも関わらず、優子の目の前で自動扉はでサ―ッと開いた。

「うっそ!点検か何かで、オートロックを解除してるのかしら。なんてラッキーなの♪」

一瞬、驚いた優子だったが、直ぐに自分の幸運を喜んだ。

優子は嬉々としながらエントランスに入り、そのままエレベーターホールへ向かった。そしてエレベーターホールに一歩足を踏み入れた途端、今度は目の前のエレベーターの扉が開いた。

おかしな事に、エレベーターホールには誰も居ないし、中から誰も出て来なかった。まるで、優子を待ち構えていたかのようなタイミングだった。

「ナイスタイミング!幸先いいじゃない」

普通ではあまり有り得ない事だったが、前向きな優子は躊躇せずにエレベーターに乗り込んだ。

しかし、希望階のボタンを押そうとした時には、少し眉根を顰めた。優子がボタンを押す前に、何故か陽子の住む最上階を、行き先に示していたからだ。

「うーん、途中で降りた誰かが押し間違えたのね。まっ、これも偶然があたしに味方してるってことね」

最上階に到着し、エレベーターを降りた優子は、廊下の壁にぺたりと背を付けて、辺りを窺いながら陽子の部屋まで抜き足差し足で慎重に進んだ。気分はくノ一だ。

陽子の部屋の前に着いた優子は、もう一度辺りをキョロキョロと窺ってから、扉を叩くために手をあ挙げた。しかし、その優子の動きがピタリと止まった。

(もし留守なら、どんどん叩いたら近所迷惑よね。先に陽子が居るかどうか確かめ無くっちゃ)

優子はいきなり扉を叩くのを止めて、愛用のバッグからスマーフォンを取り出すと、陽子のアドレスに電話を掛けた。

コール一回で相手は直ぐ出た。

『いらっしゃい。遅かったわね。鍵は開いてるから、入って入って』

優子が声を出す前に、陽子は一方的に捲し立てた。

「えっ?」

優子は驚いた。そして、マンションに到着してからの事を思い返した。すると、幸運だと思っていた事が、まるでここに導かれるまま到着した事に、ようやく気付いた。

「ど、どうして…」

どうして自分の来訪を陽子が知ったのか。やはり陽子も星司のような能力を持っているんじゃないかと思い、少し身震いした。性格の良い星司なら容認できるが、日替わりで性格が悪くなる陽子がそれだと怖い。

『どうしたの?早く入りなさいよ。あたしとエッチしにきたんでしょ』

陽子の軽い口調の声が、スマートフォンから聞こえた。

「なっ…」

その言葉にカチンときた優子は、陽子憎さの余りにその声が聞こえてくるスマートフォンを睨みつけた。そしてそのスマートフォンにむかって怒鳴りつけようとした時に、ハッとなった。


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