園-1
深い眠りから遠くでアラームをとらえる。
徐々に大きくなって行くアラームに
慣れない寝具がまとわりついた。
うっすらと目を開けると
もう外は明るくなっていたけど
早朝なのは分かる。
ん・・・?
今日は朝一番でどこかとアポがあったんだっけ・・・?
そんなことを頭の隅で考えながら
携帯のアラームを止めた。
ハッ!
違う!
農園に手伝いに泊ってるんだった!
ガバッと起きて時間を改めて確認すると
4時20分だった。
セーフ・・・
昨日、ここに泊ることが決まった後
片桐さんが近所のスーパーに連れて行ってくれた。
そこは、衣料品から食料品まで売っている不思議なお店だったけど
とりあえず、長靴と長そで長ズボンを選べと言われ
選んだものを片桐さんが買ってくれた。
それから気を利かせて片桐さんがふらりと居なくなったすきに
下着をそろえた。
ほんの数枚でいい。
明日には母が送ってくれたものが届くはずだ。