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ある官能漫画家の若き肖像
【ラブコメ 官能小説】

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妬けちゃうわ-1

講義が終わって大学から出てきた優子を、楓が待っていた。
「あなたが北野優子さんね」
「そうですけど」
「私の桂太君が世話になったみたいで、少し話がしたいんだけど、大丈夫かしら」
優子はこのあと、午後からアルバイトに行く予定だったが、アルバイトは電話を入れて休むことにした。
楓の「私の桂太君」という言い方で、優子は目の前に現れたのが、桂太の元恋人だと気がついた。
桂太が優子には元恋人の話や、なんで別れたのかという詳しい事情の一切を隠していた。
優子はあえて気にしていないふりをしてきた。
(桂太君は、こういう見た目の素朴で可愛いタイプの娘が好きなのかしら?)
楓は優子を観察しながら考えていた。
(ううっ、先輩のつきあってた元彼女って美人だって噂は本当だったんだ。先輩と二人でスーパーで買い物してるのを見かけたおばちゃんが言ってたけど……)
優子は楓の整った顔立ちやかなりセクシーな体つきを見て、圧倒されかかる気持ちを、気合いと根性で奮いたたせていた。
二人は大学のある駅前の喫茶店に入った。
「私はアイスコーヒーで」
「……私も同じで」
注文したアイスコーヒーが出てくるまで楓は話を切り出さなかった。優子も黙ってうつむいていた。
桂太は昨日から、新しいアルバイトを始めていた。
アパートの部屋を一ヶ月間、旅行中という申請をして留守にしている。
漫画家の住み込みアシスタントを始めたのである。
そして、桂太が優子と離れている間に元彼女の楓が現れた。桂太が今までのアルバイトを急に変えたのと絶対に関係がある。
そんな直感で優子は楓についてきた。
「あなたの知りたいことは、私がわかることなら答えてあげる」
「別れたんですよね、あなたには関係ありません」
「あなたに桂太君が何をしたか、私は聞いたわよ」
優子はアイスコーヒーの氷が溶けてカランという音を聞いた。心臓が早鐘を打つ。
「……知りたい」
「いいわ。あなたとつきあう前のことから教えてあげる。それを聞いてから、まだ会いたいなら私のライバルって認めてあげる」
二人は喫茶店から出ると、電車に乗り別の駅で降りると、ラブホテルが集まる、いわゆるホテル街に来た。
「このホテルで私と桂太君は初めてのデートで泊まったの。桂太君はその時、童貞だった」
二人でラブホテルに入った。
「ここならあなたが泣いてわめいても、誰も気にしたりしない。喫茶店じゃ、目立ちすぎるから」
ネットゲーム仲間だった楓がオフ会だと言って桂太をだまして誘い出し、関係を持ったこと。
楓が結婚していることを隠していたこと。
楓の夫はゲイで桂太に惚れてしまったこと。
桂太が夫婦の子づくりに協力したこと。
ミスをして桂太に手をふれられた真が挿入前に射精してしまい、桂太に八つ当たりをしたこと。
桂太が楓と離れている間に優子と関係を持ったこと。
再会した楓を桂太が孕ませて、真から強引に奪おうとしたが、できずに全てを打ち明けたこと。
それを聞いていて、優子は泣いてしまった。
「あなたに教えてあげなきゃいけないことは、あと一つだけ。知りたい?」
優子がうなづいた。
「ええっ?! んっ、んくっ、むぅ、んんっ……ふぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
優子をベットにディープキスをしながら楓がゆっくりと押し倒した。
(このキスのしかた、先輩と同じ……)
楓がそのあと耳を甘噛みしてくる。優子の首すじやうなじを撫で、またキスしながら、乳房を下から上に揉みしだく。
それは優子のよく知っている桂太の愛撫の癖のようなものと同じだった。まるで桂太がいるような感じがして、優子が動揺した。
「気がついた?」
「なんで、そっくり……」
「桂太君にセックスのやりかたを教えたのは、私よ」
そして楓のほうが、桂太よりも巧みであった。
桂太から楓は、まだ優子が処女だと聞いていた。
「桂太君に抱かれたかったんでしょう。でも、桂太君はあなたの初めては奪わなかった。妬けちゃうわ。でも、桂太君を悦ばせるやりかたを教えてあげてもいいよ。それとも、泣きながら帰る?」
優子は楓をにらみつけようとして、楓の表情に気がついた。楓も目を潤ませて、泣きそうな表情をしていたのである。
(なんで、こんなにつらそうな顔をしているのかな……そうか、この人も先輩のことを……)
「お願いします。先輩を悦ばせる方法を私に教えてください!」
「覚悟はできたってことね」
「はい」
本当は、楓は優子があきらめてくれたらいいとも思っていた。しかし、優子も楓と同じように本気で恋をしていることがわかった。
「桂太君は真さんに会って影響を受けて、新しいことを始めた。でも、このままだと、真さんが桂太君を変えてしまうわ。私だけじゃ真さんに勝てない。私とあなたはライバルだけど、真さんに桂太君を奪われないように協力してほしいの」
「奪われる?」
「真さんは、桂太君を自分のものにするために動き出した。でも、あなたを桂太君はすごく大切にしてる。だから、まだチャンスはある。だから、私が知っていてあなたには足りないものを今からひとつずつ教えてあげる」
楓は優子に性技を教えた。
「フェラチオのしかたを教えるわ。私の指を桂太君のものだと思って、しゃぶってみて」
「んっ、ちゅっ、んんっ……こうですか?」
楓が首を振って、ため息をついた。
「優子ちゃん、親指を立てて、目をつぶって舌の動きを想像して」
楓が優子の親指をぺニスに見立てて、巧みな舌づかいで舐めしゃぶった。
(師匠の舌づかい、すごい……)
「ちゅぷ、ちゅっ、れろっ、んんっ、じゅっ、ちゅ、んんっ、ちゅっ、ちゅっ……優子ちゃん、こんな感じよ、わかった?」
「第一関節の指の裏側をすごく丁寧に舐めてました」
「そこが、ぺニスの裏側のエラのあたりよ」
体を撫でるときには、指先でふれるかふれないかの微妙な距離でわずかに肌の上をすべらす。
「か、楓さん、んぅ、んっ、ぁっ」


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