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ある官能漫画家の若き肖像
【ラブコメ 官能小説】

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恋のかけひき-1

桂太は優子に射精するまで扱かせたりしなかった。
仰向けになった恥ずかしがる優子の両脚を広げさせてM字のように見える感じにした。
桂太は優子のパンティが溢れた愛液て湿っているのがわかると、顔を恥丘にうずめて、唇を近づけた。
「せ、先輩っ、ひうぅっ、んんっっ、ああぁぁん」
優子のわれめを唇と舌先で下着の上からなぞるようにしゃぶりついた。
唾液と愛液で薄い布地がはりついて内側の形か浮き出してきたように見える。桂太は優子のクリトリスのあたりを狙って激しく愛撫した。
「はうぅっっ、あぁぁぁっ、もう私っ、おかしくなっちゃいそうだよぉ、ひやぁぁぁぁんっ!!」
やらしいことをしまくって優子の気持ちがどこまで本気か試してやると桂太は考えていた。
びくびくびくびくびくっ!
優子が泣くほど感じまくっていた。
優子に腕枕をして休憩のつもりで目を閉じているうちに桂太は眠ってしまった。桂太が起きたとき、優子は先に起きてすっかり身支度もすませていた。
「おはようございます、先輩。私、大学に行ってきますね。鍵はポストに入れておいて下さいね」
「あっ、俺も一度帰るよ。ちょっとだけ待ってて」
桂太が急いで服を着ると二人で部屋を出た。
二人で並んで道を駅まで歩いていく。
「なんか照れくさい感じですね、先輩」
「そうだね」
桂太は優子の手を握って歩いた。
駅のホームで大学に行く優子を見送ったあと、桂太は真のパソコンにメールを送った。
楓からはずっと毎日、着信が続いていた。昨夜、優子としている間に着信が入っていた。
「山崎君からメールをもらえるとは思わなかったよ」
楓には内緒で桂太は真に会うことにした。
待ち合わせたのは有名ホテルにある喫茶店で、仕事で出版社に行った帰りらしい。真は桂太にこっそりと、メールアドレスを、楓がいない間に渡していた。
「真さん、俺、相談したいことがあって」
桂太は昨夜、優子に告白され前戯だけの行為をしたことを真に話した。
「山崎君はその娘とつきあうつもりなんだね」
楓のことをどうしてもふっきって忘れることができない、と桂太は真に言った。
「俺、今、どうしたいのかわからないんです」
「楓も、僕も、そうなんだよ、山崎君」
真はそう言うと珈琲にミルクを入れてかき回した。そして一口だけ飲んだ。
「楓と僕は君が必要なんだ。でも、山崎君の人生の自由を奪うつもりはないんだよ。わかるかな?」
桂太は静かに首を振った。
「楓はね、山崎君のことが好きだと気づいてしまったんだ。でも、僕のことも好きなんだ。山崎君が楓とその娘のことを好きになってしまったのと同じだね」
楓はひたすら真のことが好きでたまらないのだと桂太は思っていることを真にぶつけた。
「そうだよ。楓は僕のことを愛しているが、子供を産んで母親になるということにこだわっていて、あきらめられない。僕は子供をつくるかどうかは愛しあっているかということにくらべたら、どうでもいいことなんだ」
楓の人生のルールと、真の人生のルールはちがう。
結婚することは、そのルールをパートナーと共有して生きるということなのだ。
遠藤夫妻のルールは、おたがいパートナー以外の好きになったらそれを受け入れるというものだった。秘密にしたり、嘘でとりつくろったりしない。
「楓と僕が、同じ人を好きになるとは想像したことがなかった。楓は、今は僕の恋敵でもあるんだ」
真の穏やかな口調の下に隠された桂太への恋心が、その声から真摯に伝わってくる。
「僕は親友だとも山崎君を思っているんだ。新しい彼女ができたことを親友として祝福することも僕はできる。楓が山崎君に捨てられて傷ついても、僕は楓を見守り続ける。だから、気にせず山崎君は思ったとおりに生きればいいんだよ」
桂太にも真のことを兄のように慕う気持ちがつきあっているうちに育っていたのである。
「真さん、でも、俺は……」
「その新しい彼女が山崎君をどう思うかは僕にもわからない。けど、楓への気持ちを隠してその娘の彼氏になったことがうしろめたいなら、どうするかは山崎君が自分のルールで決めなければ、後悔するだろう?」
「そうてすね」
桂太はこの日、勇気を出して真に会ってみてよかったと思った。
「楓には山崎君と会って話したことや何を聞いたかは黙っておくことにするよ」
真はそう言って帰っていった。
楓から待ち合わせして会いたいとメールが入ったのは真と会った直後だった。
今は少しだけ、楓の気持ちが理解できる気がした。
桂太は楓のことが好きだ。
そして優子のことも好きで気持ちを受け入れたい。
楓は旦那の真のことが好きだ。それはセックスしているときの楓の様子でわかった。
それでも桂太の気持ちを受け入れるにはどうすればいいか、楓なりに考えたのだろうか。それとも、真のために桂太を利用しただけなのか。
桂太は楓に部屋に来てほしいとメールを返信した。
ただし真には内緒で楓が一人だけで来てほしい、と。
楓が自分の気持ちではなく、真の命令で電話やメールをしてきているなら、真は楓を桂太の部屋に行かせるのかどうか。
楓が旦那の真を勃起させるための道具ぐらいにしか考えていないなら、楓なら桂太ではなく他の男をだますことはたやすいはずだ。かわりはいくらでもいる。
桂太でなければならないと楓が思っているふりだけでもいい、と桂太は思った。
桂太は楓が好きという気持ちが本物で、優子としようとした時にはっきり痛いほどわかってしまった。
真は楓をたやすく裏切る。
楓に真は自分の行動を桂太が望めば隠すし嘘をつくことをためらわない。
桂太は真を完全に信頼しきっているわけではない。
もし、楓が真を裏切ったら、真は楓を手放すだろう。桂太は楓を真から身も心も奪ってしまいたい。
もし楓が真の考えるように、旦那の真と愛人の桂太を心の天秤にかけて、どうしたらいいか気持ちが揺れているなら今はチャンスのはずだと桂太は思う。


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