Love&Love-2
[うん、分かった。今までホントにありがとう、そしてごめんね。凌と付き合えて良かったよ。]
―…送信
私は何故だかこんな嘘こけたメールを送っていた。私は堪えていた涙を一気に流した。顔がぐちゃぐちゃになるまで、凌との楽しかった思い出が消えてなくなるまで…ずっと…ずっと―…
朝がきて、目が覚める。パッとしない朝。いつもなら清々しく起きるのに。
―…凌が私の彼氏じゃなくなって一ヵ月がたった。早いものだ。寝ても疲れがとれた気がしない。
外では蝉がうるさく鳴いている。
「美香、平気?」
「あぁ、うん」
私を心配してくれている友だち。凌と別れた数日後に終わった事を伝えた。華は『あぁ、そっか―…美香、お疲れ様。アンタは頑張ったよ!よくやった。』
そぉ、誉めてくれた。華の気遣いに私は嬉しくてまた泣いた。今度は華の腕の中で。
「華、和田ねまた告ったらしいんよ。あ、でも振られたらしいけどね。」
引きつった笑顔を華に向ける。華は真剣な顔で、私を見ている。
「ねぇ、美香…アンタそれでホントに良かったの?」
華の突然の発言にドキッとなる。
「良かったよ…もちろん!」
こんなキツイ表情で見つめられた事はなかった。恐くてつい、目を伏せてしまう。
「美香がホントにそれでいいんならいいけど…私に嘘はつかないで。ましてや自分の気持ちにも。」
華に痛いところをつかれた。嘘はついてないと自分自身そぉ思ってる。でもこの気持ちが嘘かもしれない。「もう一度、自分の気持ちをよく考え直した方がいいよ。」
華はそぉ言って私の元から離れて行った。
「知らないよ…そんな事…」
泣きたくなる。辛くて、早く楽になりたい…。そぉ思った。
いつもの帰り道を一人で歩く。こんなに淋しかったけぇ―…私は切なくなった。前に男の人が一人立っていた。私は凌じゃない事を祈った。しかし、私の些細な願いは打ち破られた。
「…ぁ…」
久しぶりに聞く声。
「……」
私は無言のまま通り過ぎようとした。
「…待って…」
私を呼び止める声。その声に体が反応して勝手に体が止まる。
「……」
私は凌に無言で背を向けたまま立ち止まる。
「…ちゃんと…話しないと…いけないと思って…」
今更?そぉ私は思った。今更アンタと話す事はないわよ…と怒りが込み上げてくる。
「…何…」
つい、言葉がトゲトゲしくなる。
「…嫌…別に、嫌いになって別れた訳じゃないよ…?」
凄く意味が分からない。嫌いじゃないのにどうして別れたの?この人の言ってる事がよく分からない。
「だから…何よ!?私がどれだけ辛かったと思ってんのよ!!いきなり、んな事言ったって元通りに戻る訳じゃないんでしょう!!」
私は息が切れるまで大きな声で話した。凌は足元に置あった鞄を手にすると私の耳元でこぉ呟いた。
「…もぉ、美香は俺とやり直したいとは思ってないって捕らえていいん…?」
凌の予想もつかなかった一言に私は心臓が止まりそうになった。凌がまさかそんな事を言うとは思ってなかった訳だし私はどうする事も出来ずその場に立ちすくんでいた。
家に帰っても凌のあの言葉が頭を過る。考えないようにしてても、頭に現われるのはあの言葉ばっかり。
「…意味深な言葉だけ残して立ち去られても…私にどぉせぇってゆうんよ…」
深く考えても解決する訳でもなく…いつのまにか私は眠りについていた。