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不思議な告白!?
【コメディ 恋愛小説】

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不思議な告白!?-3

葉月達は付き合った翌日から俺を起こしに来てくれる。若干、2名俺で遊ぶために来てると思うのだが…しかし、桜のご飯はまさに絶品!俺は一人暮らしなので料理もするし、それなりに上手いと自負していたのだが桜の料理は一流料亭並に美味い。
ただ、後の二人。特に梓の料理は凄まじかった………もう口では言い表すことが出来ないくらいに…(梢は、実験と称して、わざといろんなものを食べさせて俺の反応を見ていた。)
この三週間、葉月達と付き合ってみていろんなことが分かってきた。例えば、葉月が天才と呼ばれるのは、専ら梢の数学の成績のためだし、(梢は理系科目であれば、90点以下を取ったことがない。)体育では、梓の驚異的な身体能力、家庭科などでは桜の料理の腕が発揮される。
ようは、三人がそれぞれ得意分野を持っていて、尚且つ役割分担がしっかりとしていると言う訳である。

「ごちそうさま。片付けは俺がやるよ。」
「ああ。よろしく!」
「梓は何もやってないだろう。」
「気にしない。気にしない。」


まあ、こんな感じで俺の朝は過ぎてしまう。



そして、学校へ行く途中のこと…

「なあ、知広…。」
「なんだ梓?」
「あのさ…そろそろ決めてくれないかなぁって……」
「えっ…」
「あっ、いや、いいんだ…ゆっくり考えてくれれば。」
「………」

そういえば、もうすぐ一ヵ月だな。でも、俺には決められない。だけど、決めなくてはならない……


そんなことを考えていたら、瞬く間に一日が過ぎた。
しかし、今日一日考えて、やっと結論が出た。

「梓。今から屋上に来て欲しいんだ。」
「ん?別にいいけど…」

放課後の屋上には誰もおらず、校庭から聞こえてくる運動部の声がするだけである。

「梓、梢、桜。これからの事で言いたいことがある。」
「そうか…決めたんだな。」
「俺の出した答えは……」

一瞬、辺りの音が全て消え去った。

「俺はみんなが好きだ。だから、一人だけを選ぶことはできなかった。例え、誰を選んだとしても傷つくのは葉月だ。俺は葉月が傷つくのは見たくは無い。だから、だからみんなを平等に愛する。こんな俺でよければ付き合ってくれ。」

葉月達は呆然と俺を見ている。
やっぱり、傷ついたよな。それより、俺のことを自分が傷つくのが怖い、勇気の無い男だと思っているんだろうか。
ああ。葉月達泣いてる。そうだよな…葉月達は勇気を出して俺のことが好きだって、自分が多重人格者だって言ってくれたのに……ごめんな、みんな……俺は馬鹿だな………………。

「………しい。」
「えっ…」
「うれしいよ…知広。アタシ達も本当は一人だけを選んで欲しくはなかったんだ…だけど、それはアタシ達の我が儘だからって。あれ?何で桜も梢も泣いてるの、知広がみんな好きだって言ってくれたのに。あれ?何でアタシも泣いてるんだ?こんなにうれしいのに……」
「ということは…俺を信じてくれるのか?」
「ああ。アタシが多重人格だって言ったとき知広はアタシ達のことを信じてくれた。だから、今度はアタシ達が信じる番だ!。」

涙を拭って、俺を見る梓。…いや、桜も梢もしっかりと俺を見てくれた。


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