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ベッドタウン
【熟女/人妻 官能小説】

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ベッドタウン-1

せせらぎの音を聴いたのは実に久しぶりだった。

以前からスーパーのすぐ横を通る道が自宅の近くに出る道によく似ていると思っていたものだけど、本当に繋がっていたのである。
郊外に見られる田畑や雑木林を貫いた生活道などは、もとよりどこも似たような雰囲気を持ってるものではあるけれど、自宅のすぐ裏側にこんなにも清らかな小川が流れている事は知らなかった。

都心から少し離れた住宅地を俗にベッドタウンと呼ぶ。
これにどこか卑猥な響きを感じるのは私だけだろうか?
つまりは通勤の便宜から中心地の郊外が宅地として開けるいう例えだけど、そのベッドタウンも密集地となれば、さらにその郊外に新たなベッドタウンがどこまでも拡張する。
私たちの新居もまさにその一例だった。

ベッドタウンというにはずいぶん中心地から離れているものだと思ったりする。
最寄には建て構えの古いスーパーが一件しかなく、あとはといえば国道の脇にまだ新しいコンビニが一件あるだけ…
だけど私にはこの中途半端な田舎具合が、懐かしい母の実家の雰囲気を感じさせたのだった。
ご近所の人たちもとっても親切でとりわけお隣に住む佐々木さんご夫婦はとてもよくしてくれた。

お二人はこの土地の人で私たちより十いくつか上で四十代半ばだという。
その佐々木さんの奥様がとある日、散歩がてらに誘ってくれて近くの神社を散策した。
これも古い神社で家内安全、子授け成就の神様だというけど交通安全、学業成就、金運良縁恋愛運…いうなれば何でもありの神様だった。

まさに田舎の趣きである。

今は看護学校の寮に入っているそうだけど、なかなか子供に恵まれず、この神社に願掛けをしたと言っていた。

夫がふと言い出した事だった。

お隣の佐々木さんにお誘いを受けた事だというから私はてっきり、以前少しばかり齧ってそのままのゴルフか何かだと思った。
お隣の佐々木さんのご主人はお庭でよくゴルフの練習をしている。
「精が出ますね。」と声をかけてみれば健康法の一環だといって笑っていた。
ステータスだとかなんとか、いつか夫も言ってたが夫もそう言って高い道具を揃えたものだが実際に行ったのは数えるほど。
今では「ちょっとしたもの」らしい夫の腕前と共に物置で静かに眠り続けている。
だが、お誘いはゴルフではなかった。

「ス、スワッピングぅ?本気なの!?」

などと驚いてみせる事もなく、私には半ば見当がついていた事だったのだ。
いつか奥様の方からもそれらしいお話がこぼれたのを私は覚えていたのだった。

「とにかく聞いてみただけだよ。イヤなら断わっていいと思う。」

そんな普通じゃない事をしゃあしゃあと言ってみせた夫がちょっと面白かった。
正直いえば、私もそう悪い気はしなかったのである。
お隣の奥様は気さくでざっくばらんといった感じの人で前にそんな話をした事があった。
一度打ち解けると女同士なら、ずいぶんエロな話を平気で打ち交わす傾向がある。
要はにセックスにもマンネリ化があってそれが機会を減らし、夫婦間のいわゆる曖昧な部分が見過ごせなくなるというような話をした事だった。
そう、ちょうど近くの神社に誘われた時だったと思う。


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