明星ロマン-12
膣内はどこもかしこも柔らかく、たっぷりの蜜で満たされていた。
入り口をくぐってすぐ上側のあたりに、しこった感触の部分を見つけると、そこを逃さずこりこりと圧迫してやる。
「かふっ、ふうん……」
鼻から通り抜ける声を露わにしながら、久野志織の腰がくねりだす。
「いじわる……」
それだけ言うのがやっとという感じで、彼女はすぐにうつむいてしまう。
「気持ちいいところに連れて行ってあげるよ」
室井の指が回転する。
「行かない……」
悶々と意地を張る彼女。
「これならどうだい?」
ヴァギナに二本目の指が入る。そのまま抜いたり挿したりをくり返し、性器の奥行きに沿って長く愛撫する。
「どんな気持ちなのか言ってごらん?」
中指と薬指できちんと膣をかき混ぜているのだから、なにも感じないとは言わせない。
「気持ちひい……」
彼女はうまく言えないでいる。そうしてベッドにへたり込み、わななく体を横たえた。
それを見て、はやく交わってみたいと室井は思った。
これほど女体にのめり込んだのは何年ぶりだろうか。思い出そうとすると気が遠くなってしまう。
犯罪ゼロの町か──久野志織のすべてを信用したわけではないが、こんな美人とセックスできるのなら、騙されたっていいとさえ思えてくるのだ。
「愛人になってくれないか?」
室井はおどおどと詰め寄った。
「考えとく」
彼女は体を開いた。その目は虚ろに揺れていて、抱いて欲しいと言っている。