明星ロマン-11
室井は極楽気分だった。彼女の口を迎えるたびに、尿意に似た快感が湧いてくるのだ。
この分ならまだまだ現役でいけそうだ──室井は両足を投げ出して降参のポーズをした。
久野志織の陰部と対面するまでは、と思っていたが、ずいぶんご無沙汰だった下半身はもう悲鳴をあげている。
「志織ちゃん、出る、出る……」
室井が気持ちを告げると、彼女はいちもつを吐き出した。口のまわりが唾液でぬらぬらと汚れている。
それを舌なめずりでやり過ごす彼女は、四つん這いでやって来るなり、
「あたしより先にイクのは、だめ」
そして腰のバスローブを脱いで脇へ押しやった。
「ほら、ちゃんと見て」
彼女は両脚を閉じたままでそこに立ち上がる。逆三角形の陰毛を室井が見上げる格好だ。
おそらくビキニラインを意識して処理してあるのだろう。
室井は左手で彼女の尻を囲い込み、残った右手を若い太もものあいだに持っていく。
香しい花園──そこの感度を確かめるべく、まずは中指を立てて彼女に触れてみた。
「うわあ、すごいや」
かすかな潤いと体温が指先に伝わってきて、同時に体の底から震えがくる。
「志織ちゃん、濡れてる」
「やだあ……」
照れながら腹部を抱える彼女。
「おねだりしてるのかい?」
室井は言葉でも辱(はずかし)める。だが彼女からの返答がないので、これ見よがしに割れ目をなぞりつつ、クリトリスをもてあそんだ。
室井のほうは、いろんな意味ですっかり鈍感になっていたが、対して久野志織の女性器には敏感な神経が集中しているのか、ほんの少しの刺激にも過剰に反応してみせた。
生ぬるい液を分泌させ、それは室井の手のひらから手首までをたどった。
文字通りの愛液である。いや、男をその気にさせる媚薬だ。
「びしょびしょじゃないか。まだ溢れてくるよ」
「そんなこと……」
言われなくてもわかっている、と彼女が目で訴えてくる。
あえぎ声をごまかす唇の動きと、眉間の皺が悩ましい。
室井は愛撫に変化をつけ、膣口を舐めるように円を描くと、中指を挿入した。
「はあ……」
白い歯並びをのぞかせて息を漏らす久野志織。催眠術にでもかかったように、豊かな上半身を前後左右に揺らし、直後に膝から崩れ落ちた。
そのまま室井のほうに寄りかかり、彼の指を受け入れる。
「中はまだ、あん、まだ、あっ、だめ、んっ……」
小刻みに声を発する彼女をそのままに、室井は指を出し入れする。