再会-9
12.
「よかったわ」
「よかったね」
秀雄は、和子の手を握り、足を絡めたまま、いま過ぎたばかりの絶頂の余韻を惜しんでいる。
「和子と結婚したかった」
「秀雄さんと結婚したかった」
「秀雄さん、今度、いつ逢える」
「日本を発つ前に、もう一度来られる」
「うれしいわ」
「社用で時々日本に帰ってくるから、必ず和子には逢いに来るよ」
「もし、赤ちゃんができたら、生んでもいい?」
「和子が僕の子を生んでくれたら、僕は嬉しいけれど、君が大変だよ」
「何とかなるわ」
「僕には、和子の幸せが何よりも大事なんだ。いい人に巡り合えたら、僕のことは忘れて、和子の幸せを掴んで欲しい」
「今の私には、秀雄さん以外の相手なんか、考えられないわ」
「僕だって、君を放したくない」
秀雄の手が、和子の内股を、名残り惜しげに撫でている。
和子の指が、縮んだばかりの男根を、愛おしげに摩っている。
(ごきげんよう)