愛しいお姫様-7
直に触ると気持ち良さが格段に上がる。
ジェノビアの指は細かに震え、自分自身に確実に刺激を与えていった。
「あ あぁっ おじ様……おじ様……」
やっている事はかなり恥ずかしく、かなり情けない姿なのにデレクシスの目にはとても綺麗に見えた。
「あっ だ めぇっ」
不意にジェノビアが動きを止めてぶるぶると震える。
「ん ンン ぁ……はぁ……」
「ぇ……わわっ」
くてんと力尽きたジェノビアをデレクシスは慌てて抱き止めた。
「え?まさか、もうイッたのかい?!」
驚くデレクシスの腕の中で、ジェノビアはハァハァと荒い呼吸をしながらコクリと頷く。
「うわ、胸だけでイく子初めて見た」
そういえばジェノビアの叔母にあたる女性が胸だけでイケると聞いたが、どうやらジェノビアはその血を濃く受け継いだらしい。
「下、触ってないのにねえ?」
「ぁ その……下の方は……まだ……」
そっちはまだ未知の世界なのだ、とジェノビアはモジモジと白状する。
「え?でも教育は受けているだろう?」
王族はだいたいどの国でも15歳位で性教育を受ける筈だ。
デレクシス自身もそれ位の時に性教育を受けたし、実技もあった。
まあ、実技は王子だけだろうが、それからのデレクシスは貴族の姫達をつまみ食いしまくる『軽薄王子』として有名になった程だ。
「勿論、受けましたわ。でも……」
興味本意で弄った胸の快感が結構衝撃的で、本命部分を触ったらどうなってしまうのか……。
「……と、ちょっと怖くて……」
1人で確かめてみる勇気がなかったのだ。
「ふうん?じゃあ、おじ様が見ててあげるから触ってごらん?」
「え?きゃっ!!」
ひょいっと抱えられたジェノビアはぐりんと回され、デレクシスが座っていた椅子にドスンと落とされる。
「え?え?」
戸惑うジェノビアの足元の床に、デレクシスは胡座をかいて座った。
「1人じゃないなら大丈夫だろう?」
いやいやいや、そういう問題じゃなくて、何故想いが通じた相手の前で自慰をしなければならないのか?
普通ここは感動的にロマンティックに心と身体を繋げるのが定石ではないのか?
そう思うのだが、大好きなデレクシスの水色の瞳に見つめられたら何も言えなくなる。