12.花客に曝け出した散美-4
バゼットの方に向かって声をかけながら、竜二が握力を使い、硬く勃起した乳首を潰さんばかりの力で挟んで引っ張ると、
「うああっ!!」
と悲鳴を上げた瞬間、悠花の股間から瘤が抜け落ちてしまった。脚が長いせいで高い位置から床にボトリと音を立てて落ちた瘤付きショーツは、不運にも体に触れていた面が上を向いて足元に落ち、その表面が後ろのほうまで愛汁に滴って光っているのが全員分かるほどだった。
「こんなパンツ履いて濡らしてるなんて、エロ女っつーよりド変態だよなぁ?」
「そ、そんなことないっ……」
竜二の揶揄を否定する声も消え入りそうで力弱い。
「そんなことない、っつったって、コレ、自分で履いたんだろ? 誰かに履かされたわけでもないよなぁ?」
健介が恬淡とした声音で指摘しながらショーツを拾い上げ、悠花の恥辱が滴る瘤を間近に見せつけてくる。奇妙に冷静で客観的な健介に言われると、興奮に息も荒げている竜二に言われる以上に恥辱が煽られた。
「じゃ、俺がもっと気持ちよくさせてやるぜ?」
背後から悠花の顔の前に片手を差し出す。顔に差した影に薄目を開けると、竜二が中指を立て、関節をクイッ、クイッと曲げていた。
「俺の指マンでエロくなるとこ見てもらおうなぁ? 瀬尾悠花が潮噴く所をよぉ?」
竜二がスカートを捲って、その指を脚の間に忍び込ませようとする。
「いやっ……! いやよっ! そんなのならないっ! なるわけないっ!」
健介が必死に腰を引いて抵抗する悠花に、
「ほら、聞けよ?」
と一言だけ言い放って、悠花の意識をモニタの映像に戻してきた。
『は、悠花ちゃんのお潮、いっぱい出るぅ。……の、飲ませてぇ。飲みたぁい』
スピーカーから村本のキモ声が聞こえてくる。画面には、手を後ろについてベッドに座り、膝を立てて大きく脚を開いている悠花と、その脚の間に正座で丸まるように顔を股間に近づけている村本の後ろ姿が映っていた。村本の醜悪な体の陰になって詳しくは見えないが、肩と肘の角度から両手を使って悠花の花園を愛撫しているのが誰にでも想像できる姿だった。
『あぁ……、悠花ちゃん、気持ちいい? ほらっ……』
ピチャピチャ、という音まで集音マイクが拾っていた。村本の肘や肩が痙攣するように震えているから、悠花の股間では相当な速さで指が動かされている。
『ああっ! ダメッ、出る……、出ちゃうって! 顔、どけてっ……、かかるっ……!』
大胆な体勢で、正面から顔を近づけられながら快楽の朦朧の中であられもない言葉を口走っている悠花に村本が甘えた声で、
『ほら、出してぇ。悠花ちゃんっ! いっぱいっ!!』
と言うと、悠花の股間から発する音が更に大きくなった。
『ああっ!! イッ……、くっ……!』
やがて大声を上げた悠花の股間から、村本の後頭部では隠れ切れないほどの飛沫が周囲に飛び散った。
『やぁっ! ……そんなっ、飲んじゃだめっ……、そんなのぉっ!』
羞恥を吐露する悠花の脚の間で、噴出する汁を村本がジュルジュルと音を立てて啜る音がスピーカーから聞こえてくる。
そのシーンで健介がモニタのスイッチを消すと部屋に静寂が戻ってきた。
「……これでも?」
健介がダメ押しの言葉をかけると、悠花は再度髪に顔を隠して俯いた。
「はい、ウソツキ決定。じゃ、悠花ちゃんのナマ潮噴きヤッちゃいますわ、俺」
竜二が改めて悠花のスカートに手を入れようとすると、
「待て」
と、健介が制した。
「連れて来いよ」
竜二を促す。健介が向かったのはバゼットが転がされているソファの方だった。
「――ここでしてもらったほうが、社長さんもよく見えるだろ?」
「ぎゃははっ! そうだな」
と竜二が下品な笑い声を上げてぐいぐいと背中を押して、健介とバゼットの方へ悠花を連れて行く。
「いや……、待って。ちょ、やだっ! 絶対いやっ!」
バゼットの近くへ行くことの恐怖で、悠花は両足を踏ん張ろうとするが、背中へ両腕を回されて拘束されていては体のバランスを取ることはできず、容易くバゼットのすぐ前まで押して来られる。
「は、悠花……」
何と言葉をかけていいかわからない、といったバゼットの声が聞こえてくる。とてもその顔を見ることはできない。
「俺が抑えててやるよ」
と、竜二と入れ替わるように背後に健介が回ってくると、悠花を抑えたままその美しい片脚を持ち上げる。体の柔らかさを活かして己が脚線美とバミューダサンダルが見える位置まで片脚を高く上げさせられると、ヒールの一本足では体を支えることはできず、健介の体に凭れるようにして身を預けるしかなかった。
「んじゃ、社長さん。よーく見ておいてあげなよ?」
片脚を上げた悠花の隣からミニスカートを竜二が更に捲ってかがむ。眼下を確認しなくとも、ソファに身を臥せているバゼットの前に、何も覆っていない股間を全て晒してしまっているのが自覚できた。
「あーあ、マン毛まで濡れ濡れじゃねぇ?」
「見ないで……」