〈狂宴・中編〉-30
『……へぇ〜……まだそんな顔が出来るのぉ?……ウフフ……もっと泣き喚いて、美津紀みたいに頭がオカシくなるかと思ってたわ?』
景子の発する不穏な空気を察したタムルは、優愛と美穂の復讐鬼と化した姉に、嘲りの含まれた台詞と表情を表した。
それは景子の気迫に慄き、恐れを隠す為の戯けとは違い、侮辱された妹の為に戦おうとする一本気な姉に、新たな欲情を抱いたからに他ならない。
麻里子では物足りなかった被虐への欲望を、景子で満たそうとしているのだ。
『……オイ……』
タムルは部下達に顎で指図すると、景子の傍に寄って頭部を吊っていた縄を解き、崩れるように前に倒れた景子を支えると、尻を抱えて突っ伏させ、丸出しのままの股間を覗きこんだ。
部下は、ローションの塗られた両頭のディルドを手渡し、新たな狂宴に向けた準備を手伝う。
そして勿論、景子は宿敵に対して攻撃を加えようと抗うが、両足の拘束は相変わらず強固であるし、自棄っぱちな頭突きもタムルには届きはしない。
『ウフフッ……牝の股間って、どうして二つも穴が開いてるのかしらねぇ?これじゃあ虐めたくなっても可笑しくないわ……』
「ふぎぃッ!?ぐぎッ?ぐぎひぃぃッ!!!」
景子は股間の“穴”に、圧迫されるような違和感を感じた……それは巨大な肉棒が、秘穴と肛門に突き立てられた感覚と同じだった……いくら身体を捩ろうが、その異物は穴から外れず、先ほど誓った決意は、数分も持たずに空虚な物へと堕ちた。
『あらぁ……お姉さんの股間、まるで電気プラグみたいねえ?これはお姉さんに“見合う”コンセントに挿さないと……ウフフッ!』
(う…嘘よッ!!ま、まさかッ!?まさかそんなぁッ!!!)
無抵抗となった優愛は、部下達に抱えられて景子の傍に運ばれる……姉の股間から伸びた棒を収めるのなら、やはり妹の股間が一番“馴染む”はず……。
「むがあッ!!う…うがあぁ!!」
『どうして暴れるのぉ?大切な妹と“肌身離れず”居たいって思わないのぉ?』
姉の抵抗は、全てタムルの腕力と拘束の前に殺され、突き立てられた両頭のディルドは、優愛の肛門と秘穴に挿し込まれた……そして姉妹は腰と太股に麻縄を巻き付けられ、互いの尻を張り合わせる形で一つの肉塊へと堕ちた……。
『クハハハハッ!!見ろ、春奈ぁ!景子先輩が妹と繋がってるぜぇ!笑えぇッ!ほら笑えよぉ!!』
『これは酷い!……なんともまあ、悔しそうな顔をしおってからに……』
『アハハハ!ざまあないわ!!豚と便器の姉妹が尻を突き付けあってるぅ!』
秘穴と肛門に同じ性玩具を埋められた姉妹……優愛は後手に縄で縛られ、姉の頭髪はようやく自由になるも、タムルの掌に乱暴に握られていた。
女体の構造を利用された屈辱的な結合を笑われ、それでも姉は、眼前に突き付けられたタムルのニヤケ顔を睨んでいる。
九死に一生も無い必敗の戦いに、姉は再び駆り出されてしまった……。
《終り》