処女寺 〔前編〕-8
弥生は、大魔羅による絶頂、その濃厚さを噛みしめていた。が、やがて、いつの間にか直腸のざわめきが治まっていることに気づいた。そして、顔を上げると珍念が雑巾で畳の汚れを拭っているのが見えた。汚れは自分の噴出した浣腸液だった。しかも、大便のかたまり数個と軟便の入り混じった汚物だった。
(は、恥ずかしい!)
弥生は両手で顔を覆った。それに目をとめた珍念が優しく声を掛ける。
「奥様。大丈夫です。これは汚物などではありませぬ。日々の糧が胃腸でこなされ、栄養を受け渡すという役目を終え、臓物の不要物を巻き込みながら排出された貴重なものなのです」
弥生は顔を覆ったままである。珍念は言葉を続ける。
「それに、弥生様のような麗しい方から排出されたものだと、たとえ糞便であろうと、男にとっては宝ともなります」
「えっ?」
「この雑巾、後で水洗いはいたしますが、そののち、乾いても、繊維の内側に弥生様の「あかし」が微量ではありますが残ります。そこで、この布を後生大事に取っておくつもりでございます」
珍念の言葉がどこまで本当か、弥生は計りかねた。が、汚物をぶちまけてしまったという負い目が、けっこう軽くなっていた。
そこへ、萬念が大ぶりの手拭いで身体の水気を拭いつつ部屋に戻ってきた。その股間では、さきほど弥生を深く逝かしめた男根が三分勃ちで揺れていた。
「さあて、奥さん。それじゃあ約束どおりアナルを頂くよ」
萬念は弥生の両肩に手を置くと、ニッと笑った。そして、四つんばいになるよう彼女に指示すると、珍念に目配せした。相棒は何やら小瓶を取り出し、ふたを開けて人差し指で中身の軟膏を掬い取った。それは、肛門の滑りを良くすると同時に血の巡りを促す薬効のあるものだった。
「奥様、お手を拝借。いや、肛門を拝借いたします」
珍念は弥生の後ろに回り、軟膏の付いた人差し指を淡い鳶色の秘菊へ押し当てた。そして、ゆっくりと埋没させる。
「ああうっ」
弥生の身体が思わずビクリとなる。小坊主の指は肛門の奥まで入ると、おもむろに大きく回転した。直腸壁に薬をまんべんなく塗りつけているのだ。
「奥様。これで貴女様の後ろの穴の血行がよくなります。すると、感度も上がってまいります。そして……」珍念は指をゆっくりと前後させ始めた。「このように指での刺激も加えます。これを続けていると、アナルがほぐれ、やがて、肛門管の一部が輪のように膨れ、指を軽く締め付けるようになってまいります。そうなるまで、穴ほぐしをいたしますのでお付き合いください」
「それまで俺は暇なんで、奥さんのおっぱいでも吸わせてもらうぜ」
萬念はそう言うと、四つんばいの弥生の身体の下に仰向けになって滑り込み、垂れている豊満な乳房の先を口に咥えた。
かくして、弥生の後ろの穴が、処女でなくなる準備が始まったのである。
(処女寺 〔後編〕に続く)