an oil lighter-2
―――健は部屋の明かりを消しエントランスの小さな電球だけを照らした。
テーブルの上に置かれた小さなグラスに水を注ぎ、
フローティングキャンドルにさっそくビゾンテで火を灯した。
部屋は幻想的な光にそっと包まれた。
肩先まで伸ばされた佐奈の髪は、しっとりと濡れている。
そして僅かに眩い光を吸収した髪もまた、美を奏でていた。
眩い光を照らす蝋燭の火を見つめる佐奈。
そんな彼女の唇を健はそっと奪った。
彼女の瞳も静かに閉じられる。
離れ際に健の唇から名残惜しそうに彼女の唇が揺れた。
しばし見つめ合った後、彼は彼女の体を自分の方へゆっくりと寄せる。
彼女もまた、彼の背に両手を回す。
「なぁ、今日は何の日か知ってる?」
「ん、クリスマスでしょ?」
彼等の視線の先にある小さな火は微動だにしないまま煌いている。
「バカ、俺達の2回目のクリスマスだろ。」
胸元に頬を寄せている彼女の顔に健は左手を添えた。
そしてそっと彼の顔の方へ誘導し再び彼女の唇を奪う。
ただ、先程とは違い、彼女の吐息を呑み込むほどの深いキス。
キャンドルの火が僅かに揺れた。
唇を離すと、彼女の後ろから両手で彼女を抱き締める。
そっと耳を舐め吸い付く。
髪から放たれる彼女の香りにより彼の精神は蕩け、そして優しく耳を噛んだ。
彼女の口から熱を帯びた吐息がこぼれる。
彼は耳裏から首筋にかけて舌をゆっくりと走らせた。
同時にバスローブの上から彼女の胸の輪郭に沿って横から撫で付ける。
うっすらと起つ乳首がそっと親指に触れた。
彼の腕に添えている彼女の手に一瞬力が篭る。
舌が彼女のうなじに差し掛かったところで止まった。
そして彼女の耳元で優しく呟く。
「おいで」
彼女の返答を待たずして、彼はゆっくりとソファーから立ち上がり、姿勢を崩さずに
ベッドへとゆっくり向かった。
そしてキルトを捲り彼女をちょこんとベッドの中央に座らせる。
脚をくの字に曲げて座る彼女の後ろに、彼もまた腰を落とした。
そしてキルトで2人を包み込む。
「寒くないか?」
「うん、だいじょぶ」
そして再び彼女の華奢な体から自由を奪った。
回した両腕に力を込める。
バスローブの上から彼女の体温が伝わってくる。
彼女の首元に顔を預ければ、彼にしか理解できない香りが脳髄を刺激する。
佐奈は両手を彼の背に回し、キスを強請るように首を彼へ傾けた。
その願いを受け止め、健はむさぼるようにキスをした。
同時に左腕で彼女の体を引き寄せ、右手は彼女の無防備な体へと伸びていく。
胸元から腕を這いずらせ、ふっくらとする胸を下から撫でつけ優しく揉みしだく。
絡められた舌は彼女の唇から徐々に下へ移動し、乳輪に沿って這う。
舌が乳首にそっと触れる度に、佐奈の口から声にはならないものが放たれる。
満を持し、起った乳首を吸い上げた。
「んぁっ」
唇に力を込め、きつく吸い上げた後で優しく舌で乳首を転がす。
佐奈は制約のない熱い吐息を漏らし続ける。
そして彼の右手はバスローブを解放させ、止まることなく佐奈の秘部へと伸ばされていく。
ショーツの上から人差し指を秘部に当て、指先を曲げてクリトリスを引っ掻き刺激を与える。
ただ佐奈の喘ぐ声は彼女の喉元まで達すると押し殺された。
彼の唇が彼女の唇を包み、彼女の声を制している。
「ごめん」
少しだけ意地悪く、ただ愛情が込められた言葉に対し、
彼女は彼に回す手に力を込めることで僅かばかりの反発の意を示した。
それでいて顔を彼の右胸に預けている。
刺激を与える度に、彼女の甲高い声が彼等だけの空間に響き渡った。
彼は人差し指と中指を舐め、それをショーツの脇から秘部へと忍び込ませていく。
「んん…んはぁっ…」
子供のように自分の胸にしがみつく佐奈。
そんな彼女の愛おしさを抑えられなくなる。
秘部の中の愛液に絡められた2本の指は、緩急をつけながら第2関節を支点としリズムを奏でる。
膣上部を激しく擦り、時にゆっくりと刺激を与える。
「んあ!!…ぁ、健…あぁ…お願いぃ…」
彼女の要望を聞き入れ、そっと頬にキスをした。
そして彼女の脚を伸ばしてゆっくりと仰向けに寝かせる。
ショーツの端に手を当てると、彼女は腰を浮かせその間に脱がせる。
彼は彼女の上半身がやや覆われる程度にキルトを掛け、再び秘部へと指を走らせる。
指の腹全体で膣を刺激し、前後に動かす。
「うぅ…、いじわる」
「わかった、ごめん」
彼女の唇に触れる程度のキスの後で、再び彼女の一番感じる部分に刺激を与える。
しっかりと脚を閉じさせ、膣を締め付ける力が彼の指に伝わる。
そして再び指の関節を曲げ、今度は膣上部を掘る。
同時に力を入れた親指をクリトリスに当て刺激を与えた。
「ああっ!! んん…ぁあっ…っ!」