第八章:壮絶な最期、そして陰謀-1
日付の変わる間近。捕虜を穢しきった獣たちが姿を消して1時間近くが経過したS商業グラウンドを力なく、ふらふらと歩く全裸の少女がいた。翌日健康的な肉体美を披露すべく運動会に臨むはずだった彼女は、その象徴的ブルマを引き裂かれ、パンティは汚され、一糸纏わぬ裸にされた。精液に塗れ、傷だらけの全身を引きずるように全裸のまま、校舎の方に歩いてゆく。だが、その姿を見た者は誰もいなかった。ある一人の男を除いては…。
運動会当日。当直の教諭が目にしたものは、グラウンドの隅で奇妙な形に手足を折り曲げ、脳漿を撒き散らした一人の少女の全裸遺体。それは小熊久美子だった。
K工業高校。さすがの獣たちも、せまりくるであろう司直の手に怯えきっていた。
「やべぇ、やべぇよ、西ヤン」
「久美子の奴、自殺しちまった」
さすがの西山も顔面を蒼白にしている。たとえ、地元の顔役の子弟だろうと、一人の少女を強姦し、死に追いやってしまったことは間違いない。ある目撃者の証言から警察は、あのコンテナ内で凄まじい凌辱行為があったと判断し、その容疑者をすでに絞り込んでいた。そんな様子をニヤツいて子気味よく眺める怜悧で端正な顔つきの男がいた。
「よぉ、てめえら、今度は人殺しか?」
「あ、相田!!」
逮捕目前の獣たちだが、ライバルにだけは弱みを見せまいと、強がりを口にする。
「テメェの女を犯ってネンショに行くくらいなら本望だぜ!! 久美子っていう可愛い幼馴染、最高の締り具合でさぁ おめぇに相当惚れこんでいたみたいだったが、最後はあんなにエロイ声出して悦んでいたのに、死んじまうなんて馬鹿な女だぜ」
「ふふふ、そう、馬鹿な女なんだよ、久美子は」
獣たちですら、背筋の凍るような、冷たい声音だった。
「今時、あんなウザくてつまらねぇ女はいねえからな!! お前らに始末をつけてもらって幸いだぜ」
「テメェ…まさか」
「お前らは間抜けだな 久美子を犯ってくれるようにわざと仕向けたことも知らずに…それを俺がサツに垂れ込んでお前らはネンショ送り 俺は晴れて自由の身 好きな女も抱けるし、停学が解ければ高校ライフも再開できるって寸法さ」
雅昭はとどめを刺すように、獣たちに笑いかける。
「純愛なんてだっせえし、時代遅れだろ?」
完