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the end of world
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the end of world-6

竜希は受話器を投げ出し外に飛び出た。空にはもうだいぶ大きく見える隕石がある。竜希はお気に入りの原チャリにのって走り出す、大体の見当はついていた。初めてピクニックに行った動物園、帰る直前に虹がでた海辺の公園、そしてオレが財布を落としてつぼみをオンブしながら家まで歩いて帰ったプラネタリウム、竜希が思いつくのはそのくらいだった。まずは一番近いプラネタリウムに向かう。

原チャリは非常に楽だった、やはり大きな通りは車で混雑していたが、スイスイ間を通っていける、今や信号機なんて全然関係なかった。車はほとんどが無人で渋滞に待っていられなくて走り出したらしい。

30分ほどでプラネタリウムについた、早速中に入りあたりを見回す。いつもは混雑していて幸せそうな家族やカップルが大勢いたのに、独りもいないプラネタリウムはここの空間だけ世界から見放されているように見えた。

足が悲鳴を上げているのを知りながら、竜希は探した。しかし10分ほどさがしても2人はいない、竜希は原チャリにまたまたがり勢いよく発進した。

あと2時間ってトコかな、残っている動物園と公園まではどちらともあと1時間半はかかる。あと一箇所しか行けない。どうしようか、、、焦る気持ちをなんとか抑えつつ竜希は原チャリのアクセルを強く踏んだ。



「よかった、何とかもってくれたか。」

竜希の原チャリは公園の前で力尽きた、途中でガソリンが尽きて走ることも覚悟していたが、なんとかココまでこれた、しかし予定よりもかかり、公園の時計を見るとあと10分ほどしかない。竜希は限界を超えている足で広い公園をはしった。

、、、いない。

いくら探しても2人の姿は見つからなかった、もう空の隕石は近づいてくるのがわかる。

そういえば、どこら辺に落ちるんだろう、なんてふと考えたがそんな考え込んでる暇はなくまた走りだした。



「はぁ、はぁ、、、」

ここだ、たしか虹が出たところは。

たどり着いたのは、公園の一番端っこの目の前には海が広がっている所だった。

しかしそこにはだれもいない。

やっぱり神様はー、と真上を見上げる、隕石が落ちるのはある2,3分だろうか。

この世の最後はここで見届けよう、天国でつぼみと絵里にあえるかな、、、

と目を閉じる。

「・・・ぅさーん!おとうさーん!」

、、、、つぼみがオレのことを呼ぶ声がする、ここは天国なのか?もう隕石は落ちたのか。

いや、これは現実、そうだと信じたい。そして強く願いながら竜希は後ろに振り向く。

そこには、大地に落ちる隕石をバックに、オレの家族が笑いながら走ってきていた。


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