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the end of world
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the end of world-2

「ただいまー」

とりあえず普通に言ってみる。

しかし家の中になぜか人の気配はない。

おかしいな、、、と思いながらリビングに行くと、テーブルのうえに手紙が置いてあった。

竜希はそれを開封する、イヤなカンジはしたが。

そこには短く間違いなく妻の絵里の字で書いてあった。:

<ローンも17年残っている貴方とこれから一緒に暮らしていける自信はありません。

さようなら。>

読み終わり封筒を逆さにすると、婚約指輪と家の鍵がでてきた。

なんだ、知っていたのか。竜希はなぜか何も感じなかった。妻に対する怒りも、そして屈辱も。

「残されたのは、この17年ローンの家だけか、、、」



その夜、竜希は魂が抜けたよな顔をしてまた端の下に来た。

そこではやっぱりあの屋台がいた、そしてそこの親父は自分の顔を見て最初はびっくりしたようだったが、あまり気にせず接してくれた。客商売だから当然だと思えば当然だが、、

「親父さん聞いてくれよ、、、」

「ヘイ、何でしょう。」

竜希はまた屋台の主人に愚痴り始めた。

「今日さ、家に帰ったっけさ、誰もいねんだぜ〜、ったくよ〜なんなんだよ、ローン残して暮らしてられない?ふざけんじゃねぇってな。あぁ、俺に残ったのは17年のローンだけ、、、」

「、、、、、、」

親父は何も言わないで話を聞いている。というかさっきからかかっているラジオの方に意識はいっていた。

「ああ、もう今日はあの赤い星に俺らの希望をかけて、親父も飲もうぜ!」

といって空に向かって指を突き出す、そして残っていた酒を飲みほした。亭主は竜希がさした空を見上げた、そこには確かに不気味に赤く光る星があった、まるで血のような色の、、、

ザザー、ザザーーーー

突然ラジオから雑音が聞こえてきた、亭主はビックリして空から目を離し、ラジオを止めようと手を伸ばす、しかし、手が触れようとした時にかなりあせった声が聞こえてきた。

<ザ、ザザ、、、緊急速報です!私も忙しい中でこのラジオを流しています、この放送が多分、最後の放送となるでしょう!今現在、地球に向かって巨大な隕石がすごい速さで向かってきているとの情報がNASAから入りました!NASAの社員も相当あせっている様子で、詳しい事はまだ公開されていません!ただ一つの情報はその隕石があと約1日でこの地球の大気圏に突入するだろう、との事です!国連はなにか回避策を練っていますが、私はもう24時間では到底間に合わないと思います。なので、あまり言いたくはありませんが、最後の自分の時間を有効に活用していただきたい。それでは>

そして、多分最後になるだろうラジオは終わった。


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