はめ殺し-12
「今度は、奥さんが上に乗りな。騎乗位で楽しむがいい」
浮浪者は濡れそぼる怒張を蜜壺から引き抜くと、ゴロリと仰向けになった。瑞江は繰り返すエクスタシーで身体が ふらつきそうだったが、なんとか男の上にまたがると、肉茎の先の見事なプラムをジューシーな女陰へと押し当てた。そして、腰を沈める。 ジュブジュブと淫水を滲ませながら膣口は勇根を呑み込んでゆく。快感がオマ○コから腰、太腿へと波紋のように広がる。貪欲になった瑞江 は、めくるめく気持ちよさを求めて膝立ちで尻を前後に揺さぶった。
「あん……、これ、いい…………。す、ご、く……、いいっ!」
亀頭が子宮口付近で滑り、擦れる。瑞江はポルチオ性感がそれほど開発されているわけではなかったが、延々と腰 を振っていると、濃い快味がこんこんと湧き上がってきた。瑞江の腰は前後のスライドだけではなく、のの字や八の字を描いた。盛んに描い た。そして、
「いっちゃう……。いっちゃう……。いっちゃう……。い、いっくうううううっ!!」
上体を突っ張り、のど裏を見せてアクメに達した。
(このままでは、男が言ったとおり、本当に二十回以上、意識が飛ぶかも……)
瑞江は、そう思いながらも、今度はしゃがんで、勢いのある騎乗位へと移行した。激しく尻をバウンドさせ、女陰 が怒張を呑む、吐く、呑む、吐く、呑む、吐く、呑む、吐く、呑む、吐く……。淫らなループ。そして、浮浪者の腰の突き上げが始まると、甘 美さは倍増した。
「んっ! んっ! んっ! んっ! んっ! んっ! んっ! んっ! んっ! んっ!」
瑞江の唇の端からはよだれが糸を引き、目は虚ろになってきていた。毛穴からは汗が流れ続け、人妻の身体を妖し く光らせている。彼女は飛びそうな意識の片隅で、なぜか、カブスカウトの活動で健康な汗をかいている小学校三年の息子のことを一瞬、思い 描いた。そのママは、ここでこうして淫猥な汗をかいている。盛んにかいている……。
「ああっ! だ、だめっ! い……、い……、いぐっ! いぐいぐいぐぅ!!!」
女体が突っ張る。そして、物凄い痙攣。昇天した瑞江の眼は白目になっていた。
気がつくと、瑞江はベッドに横たわっていた。浮浪者が隣で男根にティッシュをあてがっていた。
「…………出したの?」
瑞江の気だるい声に、男はけろりと頷いた。
「奥さんの中に、しこたま出しちまった。妊娠したら勘弁な」
正直な物言いが、かえって好ましかった。暮色を微かに含み始めた空を映す天窓を見上げ、瑞江は排卵日がいつご ろかを少し考えていたが、面倒くさくなって目を閉じた。
「奥さん。悪いが小腹がすいちまった。何か食いものあるかい?」
「下のキッチンの冷蔵庫に、何かあったと思うけど……」
身体を起こさずに答える瑞江。浮浪者はベッドから降り、股間の萎れた物を揺らしながら階下へ姿を消した。
そうして瑞江は、自分の感覚では二、三分、目を閉じていた。やがて、階段を上がる音がして、浮浪者が戻ってきた。