減少-1
魔王の城 、
仮面を被り、黒いマントを羽織った男が溜息をつく
「どんどん減っているぞ……どうにかならないのか?」
隣に居る、金髪の女性に問う
「無理…魔王こそ何とかしてよ…」
二人で溜息をついた
「勘弁してほしいな…人間は何のつもりなんだ?勝手に魔界から魔物を連れ去りやがって…」
パリンッ
テーブルにあったグラスが割れる
「怒らないでよ…凄い殺気よ、人間にはそんなつもりないのよ…ただ、使い魔として魔界の魔物を召喚してるだけ」
それは分かっているが魔王は納得出来なかった
「サティス、俺は人間界に行ってくる、暫く任せるぞ」
金髪の女性サティスは首を傾げた
「何故人間界に?」
「人間が魔界から魔物を奪うなら、俺は人間界から人間を奪う、それで丸くおさめよう」
サティスは笑う
「なるほどね、いい考えだわ、でも、折角だし、暫く人間界で暮らしてみたら?人間界の女の中にはエルフやサキュバスより上玉の女もたくさん居るみたいよ」
魔王はニヤける
「それは是非、連れ帰らなけばな…」
そう言うと魔王はスキップで城を飛び出した