凌辱の日々-13
(怖い……まるで地獄の底から響いてくるみたい……たぶん閻魔大王の声って、こんな感じなのかな……)
真奈美は、まるで現実逃避するかのように、思考が停滞し、代わりにそんなことを想像してしまう。
「ああ、たまんねえや! 今からお前ん家に上り込んで、朝までお前の母親を犯しまくってやるぜ!」
男は荒っぽい息遣いで唾を飛ばしながら、彼女の耳元で声を唸らせた。
「そ……そんなっ……」
いやがおうにも現実に引き戻された真奈美は、どう返答すれば良いのか分からず、声が出ない。
「なんなら、嬢ちゃんから紹介してもらおうかな……セックスフレンドとしてな!」
「嫌ッ!止めてください! パパッ……そう、パパがいるわ! おじさんの思い通りにはならないんだからっ!」
真奈美は、咄嗟に父親を盾に取ることを思い付いた。家庭内では尻に敷かれていても、外へ出れば頼れるのは結局、父親だろう。
「ほお? お前のパパは俺みたいな大柄で力持ちかな? 俺は容赦しないからよぉ。昔、警官の首を指でひねって半殺しにしたこともあるんだぜ?」
男は真奈美の頭を片手で鷲掴みにすると、そのままぐいっと引っ張り上げた。
「ぎゃああッ! イターイ! イターイ! アァー……」
真奈美の両脚は地面から離れ、蹴り足がバタバタとむなしく宙を切った。
「嬢ちゃん、今夜パパと永久にお別れしたいかい?」
「ひぎ……いや……」
「じゃあ、嬢ちゃんはどうするのが一番いいと思うのかな?」
「うう……」
真奈美は、半分あきらめたような顔つきで、大男を睨んだ。
それを見た男はようやく真奈美を下ろし、地面に立たせた。
「覚悟は出来たようだな。じゃあ、今夜は俺と心行くまで交尾すっかぁ!」
男は彼女の片脚を掴むと、グイッと跳ね上げた。
真奈美の背中は電信柱で押し返され、直立不動の姿勢のまま、まるで片脚だけがコンパスのように、彼女の顔に密着する様に高く持ち上げられた。
大きく開かれた両腿の付け根には、赤く腫れて具のはみ出した陰部がパックリと口を開き、蜜液を滴らせている。
男は、真奈美をその姿勢のまま抱き締めると、彼女の股間に怒棒をあてがい、容赦無く力を込めて下半身を合わせていく。
「あぎいっ! あがっ……」
男の胸の中から、真奈美の断末魔のような悲鳴が吹きこぼれた。
「おっと、そんなに大声出したら、近所迷惑だぜ」
男は、前屈みになって、ガマガエルのような切れ長の口を大きく開くと、髪の毛を掴んで上を向けさせた真奈美の顔へ、塞ぐように覆い被せてしまった。
「おがっ! もがあ……おぐっ……」
男の口の中に放たれた助けを求める真奈美の悲鳴は、気道へと飲み込まれ、かろうじて男の鼻から弱々しく吐き出される。
まるで呻き声の様な、言葉にならない響きは、空しくも誰にも届かず消えていった。
男は更に屈み込むように真奈美を抱き締めていく。
次第に真奈美の背筋は反るように伸び、引っ掻くように男を抱き締めた両腕に力がこもる。
跳ね上げられた方の脚の指は、半分開いたり閉じたりしながら、ビクビクと震えている。
もう一方の地面を踏ん張る脚は、力が入ってピンと張ってはいるが、僅かにガクガクと痙攣している。
そして、ようやく男は真奈美の顔から、覆っていた口を放した。
「ガハハッ、すっかり大人しくなったな。そら、根元まで入ったぞ……」
二人の腰はピタリと合わさっている。真奈美は酸欠ぎみのうつろな目で、口でヒューヒューと胸で大きく呼吸している。
ヌッチュ、ヌッチュ、ヌッチュ……
男は再び真奈美の唇を奪うと、電信柱ごと彼女を抱きしめ、身動きできなくした状態で、容赦なく激しいファックを始めた。
パアン、パアン、パアン、パアン……
真奈美を穿つスパンキングの様な無骨な打音は、夜が明け切るまで……唯一、男が射精を楽しむ瞬間を除いて、絶えることは無かった……