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歪な氷雪─いびつなひょうせつ─
【近親相姦 官能小説】

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歪な氷雪-17

 ぬらぬらと黒光りする男のいちもつはまさに凶器。その亀頭を膣口にあてがい、興奮を爆発させる。

「ぐ、ぐちゃぐちゃに、かき回してやる……」

 いっひっひ、と不潔な笑い声が少女に降りかかる。
 彼女は泣く泣く身を委ねるしかないのだろう。ついに挿入を受け入れる時が来たのだ。
 女子中学生の小さな体に、破瓜(はか)の痛みが刻まれる瞬間だった。

「痛いっ」

 歯を噛み合わせる少女の口が不細工に歪む。大げさではなく、それは命の危険を感じるほどの痛みに違いない。

「痛い痛い痛い……」

 悶絶する乙女の中に男の欲望がめり込んでいく。見るからに潤いが足りない。今にも血が出そうだ。
 それでも男は無我夢中で腰を振り、鉄砲玉のごとく勢いで膣をめった打ちにした。

 雅治は喉の渇きをおぼえたが、唾を飲み込むことでそれを凌いだ。
 未成年の女子をレイプしている場面を妄想したことはあっても、さすがに実行しようと思ったことはない。必ずしも相手が泣き寝入りしてくれるとはかぎらないからだ。
 いや、それ以前に、小心者の自分には真似事すらできないだろう。法律云々に触れるのも何かと面倒臭い。
 裁判所でどのようなやり取りが行われているのか、雅治にはちんぷんかんぷんだった。

 動画は佳境に入ろうとしていた。雅治はリモコンを操作してDVDを一時停止させた。
 そのままトイレに入り、用を足す。ふと足元に目をやると、美羽が雑貨屋で買ってきたという小さなごみ箱があった。
 雅治はあたりまえのように蓋を開け、中身を確かめる。だがそこに娘の生理用品は入っていなかった。

 すぐに蓋を閉め、短い妄想に耽る。それは自分と美登里と美羽の相関図である。
 三角形の頂点に自分がいて、底辺の左右に美登里と美羽がいる。家族それぞれが矢印によって結ばれており、均衡を保っているように見える。
 しかし美登里はもういないのだ。かろうじて自分から美羽に向かって矢印は伸びているが、それはいつの間にか一方通行の矢印になっていた。
 しかもただの愛情の行き先ではなく、不純な性愛となって娘の未来を脅かそうとしている。

 なんで俺たちは親子なんだ──と悔やんでもしょうがないことを雅治は口の中で唱えた。
 住民票に名前を連ねているだけの父娘がセックスをして何が悪い、と開き直ることもできない。


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