神戸のクミコ-3
4ヶ月ぶりの大阪空港、マイは目迎えに来てくれていた。
「いやー、久しぶりー。レイカ!」
「ほんとねー。マイは相変わらずスタイルいいわー。」
「最近走ってるのよー。」
「元気ねー。私も何かしようかな。」
二人は高校の同窓会と偽って家を空けた。今日の“同窓会“ は神戸のマイの女友達の家。空港から三宮行きのエアポートバスに乗り1時間弱。バス停から電話をかけると、すぐ近くで待機しているとの事。白のBMWから手を振っている女性が見えた。
マイ達の前に車を滑り込ませて、トランクを開けてくれた。
「初めまして、あなたがレイカさんね。おきれいだわ。」
「こちらこそ、初めましてお世話になります。クミコさん。」
クミコの夫は貿易会社を経営するカナダ人でその関係で外人との知り合いが多かった。今回のセッティングはクミコのアイデアによるものだった。
マイとクミコはネットのSNSで知り合い意気投合していつの間にかこんなことになったらしい。レイカはつくづく四国の田舎にいることを残念に思わずにいられなかった。
「家まで20分ぐらいです。今日の16:00まではお手伝いさんがいるけど、その後は私達と後から来る殿方たちだけになるわ。」
「クミコさんのお家、豪邸なのよ。私、ビバリーヒルズを思い出しちゃった。」
「へー、本当!」
「アメリカなんかのそれとは比べ物にならないけど、声は外に漏れないくらいのことはあるから安心してくださいな。」
クミコが薄笑いを浮かべて、レイカの方を見て言った。
「ちょっと、マイ〜、、。あなた、私のこと変な風にクミコさんに話してないでしょうね〜。
」
「私と“同類の人”がいるって言っただけよ。ねー、クミコさん。」
「レイカさん大丈夫よ、私も“同類“だから、、、。仲良くしましょう、、。」