濡れた身体で雨宿り<後編>-1
ゆっくりと悠二の指が私の秘部を撫ではじめた。
泉が湧くように濡れそぼった膣内を、繰り返し何度も往復する太い指先。
一本でも充分なほど気持ちいいのに、二本も挿れて中を掻き回すもんだから、
まるで濡れた靴を履いて歩くような、
クチュクチュとしたいやらしい音が部屋中に響き渡って恥ずかしい。
「んっ 悠二……き、気持ちいい……」
私はすっかりその刺激に身体を震わせながら、
今か今かと悠二の陰茎を待ち望んでいた。
いつから私は、こんなにはしたない女になったのだろう。
あまりに男日照りが続きすぎて、
本当に身体が欲求不満になっているのだろうか。
いや、違う──絶対にそんなんじゃない!
悠二が手近な女だからじゃないと言ってくれたように、
私だって、誰でもいいだなんて思っていない。
私は悠二が欲しいのだ。
陰茎の先端がゆっくりと割れ目に沿って滑りはじめる。
秘肉を掻き分け、膣口を通り過ぎたかと思うと、
クリトリスに当てがわれては、しつこいくらいに何度もそこを刺激される。
「やっ んんっ い、いじわるしないでよっ」
「でも……気持ちいいんだろ?」
「い、いいけどっ んっ そこじゃなくて…… あんっ」
悠二の焦らしにすっかり身悶えてしまう私。
欲しい、はやく悠二のが欲しい。
「そこじゃなくて……どこがいいんだ?」
「ど、どこって……あっ そ、そんなのわかってるでしょ?」
すっかり荒い息を吐きながら、今にも泣き出しそうな目で悠二に哀願する私。
「いや、随分と比喩表現で遊んじゃったからさ……直接言ってもらわないと……な?」
けれど、相変わらずそんな意地悪を言う悠二は、
先端を膣口のギリギリに押し当てたまま、あくまで私の言葉を待っている様子。
「もうっ!お願いだからっ が、我慢出来ないのよ……」
「だから、どこにさ?」
「ど、どこにって……そんなの言ったことないもんっ」
「だからこそ言えよ?……俺に聞かせてみろよ?」
だからこそなんて言われても、本当に言ったことないんだからわからない。
なんて言えばいいのよ?
あそこ?女性器?それとも……ああ、やっぱり無理!言えない!