濡れた身体で雨宿り<前編>-6
素知らぬ顔で微笑む私に、ぎこちない笑顔で微笑み返す悠二。
うん、いつもと変わらない私と悠二だ。
ただ、首から下は布団で隠れてしまっているから、
その中で、何がどうなっているかなんて、誰も知らないけれど……
「……!?ちょっ…………あ、んんっ」
突然、太い指先が、私の白い下着の中心をそっと撫であげた。
「どうした美樹?何か……あったのか?」
「…………べ、別に?どうもしないよ?」
悪戯な笑みを浮かべる悠二に、ぎこちない笑顔で微笑み返す私。
そう、首から下は布団で隠れてしまっているんだもん、
その中で、何がどうなっているかなんて、誰にもわからないよ……
「雨……まだ結構降ってるみたいだな?」
「……そ、そうねっ んっ このままだと濡れちゃう……ね」
もぞもぞと太股を擦り合わせながらも私は、
けれど、いつもと変わらぬ素振りで会話を続けた。
「傘ってさ……持ち手の部分がこう、太すぎると上手く握りにくいよね?」
右手を何度も持ち替えながら、握りやすい角度を探す私。
「……太いのは嫌いか?」
その質問は、さすがにちょっと卑猥すぎて答えられない。でも、
「ど、どちらかと言うと私は長いのが好きかな?……も、持ち手が……だよ?」
なんてことを言いながら私は、
まるで確認するように、右手を根元までグッと伸ばした。
何気ない友達同士の、特に深い意味は無いありきたりの会話。
大丈夫、これは傘の話なんだから。
太いとか長いとか、そんな単語にいちいち反応するほど子供じゃない。
「俺はさ、そもそも雨なんて気にせず濡れてる女が好きかな?」
「んっ そ、そうな……の?」
「ああ、傘もささずに濡れてる女って……なんか色っぽくね?」
そっと下着がずらされ、太い指先が私の秘部へと直接触れる。
頬を紅潮させたまま、相変わらず目と目は見つめ合ったまま、
どうしたの?と小首を傾げる悠二に、どうもしないよ?と私もまた首を傾げ返した。