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Q氏のハレム
【SF 官能小説】

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西太后-1

ルーラー社の開発したMPMテクノロジー(人造完全体製造技術)のクライアントは世界に5.人だけだった。秘密保持ならびに様々な制約や禁止、保守管理等が網羅された契約が交わされていた。Q氏はMPMを事業として発展させるつもりはなく自らのハレムですら実験段階であったから不測の事態も憂慮して親しい人々にも公開することはしなかった。しかし、数少ない支配階層の有力者はどこからどう調べたのかMPMのクライアントになることを申し出てきた。その仲の一人に女傑、謝女史(42)がいた。現代の西太后と称される人物で巨大企業のオーナーであった。中国共産党の地方官吏の子女からの成り上がり、その後、会長として辣腕をふるったものであった。その美貌と才覚で各国の首脳を政財界に太い人脈を築いていた。彼女に招かれオーストラリアへの視察の帰りに彼女のハレムに立ち寄った。パースから100Km離れた小島にそれはあった。白とベージュを基調とした外観のコロニアル風の大邸宅には噴水のある中庭、椰子の木が所どころに植えられ、小鳥のさえずりが聞こえていた。気候はQ氏の島と同じく地中海性気候で過ごしやすかった。謝夫人は夫と10年前死別して以来、独身で2年前からこのハレムを作り、週に2回くらい滞在するのが、常であった。ハレム作りにはQ氏と心理カウンセラー、建築家などの専門家がアドバイスにあったった。Q氏はここに来るのは3度目であった。Q氏の宮殿は古代ローマ、ギリシャ風で石や大理石の重厚さあったが、ここはややモダンながら自然との調和のとれた開放感に満ちた素晴らしさがあった。謝女子は『イオナとイブにも久しぶりに会いたい。』との事であったので、パースから合流した。豪華なランチを食しながら最近の出来事や世間話をした後、3人は居間でくつろいでいた。開け放たれた外扉からはすぐのところに小さなプールそして手入れの行き届いた広い庭があり、ずっと向こうには係留された大型ヨットがあった。謝女子がワインのボトルを持って現れた。2人の若い男性を伴っていた。Q氏は前回来たときに会っていた。2人の男は自己紹介をした。謝女子の側近であり愛人達であった。イオナとイブは初対面である。4人は“互いは同類”であることをすぐに悟った。「少しQ氏をお借りしていいかしら、、、。」「はい、、。」 イオナとイブは答えた。


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