性奴の刻印-1
(刻み付けて犯る……、この少女に俺の想いを刻み付けて犯る)
この時千章流行とは大きく思考の異なった方向性の連続強姦魔が誕生しようとしていた。
千章流行が少女レイプの痕跡残さず、その後のセックス強要の為避妊具を着用したのに対し、少なくてもこの瞬間の藤岡精児の思考回路は大きく異なっていた。
レイプの刻印、処女喪失の刻印、そして男の体液を注ぎ込まれた刻印を結城美桜の心と身体に刻み付ける。
「うおぉぅ……、出る、出る、出る、マンコの中に射精する」
射精、中出しの瞬間、精児は覆い尽くしていた美桜の唇から離れると、歓喜の飛沫を上げながら、レイプ達成の”鬨の声”を上げる。
「びくぅっ、びくぅっ、びくぅっ・・・」
美桜の膣内で大きく脈打ちながら、欲望の全てを吐出続ける極太の毒針。
その極太の毒針から吐出され注ぎ込まれる毒液は、破瓜の痛みに戦慄く膣内に浸透して行く。
その体液には少女を囲い込み呪縛し続ける「毒薬」が含まれていた。
これは結果論になるがこの時の生出し処女レイプにより、結城美桜が妊娠する事は無かった。
それは端的に言えばまだ中学二年生の美桜にとって、最悪の中での幸いであったかに思われた。
「ピッ、ピッ、ピッ……」
心身を激痛に蝕まれ、そして処女を奪われ美桜は、その幼気な膣孔から陰茎が引き抜かれ精児が身支度を整えてなお呆然としていた。
「嫌ぁっ」
しかし虚ろな意識の中耳に届く、聞き名慣れぬ電子音と閃光に我に返る。
(撮られた……? 撮られてしまった。こんな姿を……!)
喪失感に再び涙を流し続ける間も無く、自らの貞操をむしり取った男の声が耳に届く。
「さっさと身支度を整えるんだ! 知らねぇ男にマンコされたって、家族に知られてもいいのか!」
身勝手かつ傲慢な男の言葉に急き立てられる様に、美桜は身をお越し自身に起きてしまった事を再認識させられる。
太腿の付け根より流れ出る白濁液……、その白濁液と混ざり合う過去の証。
それはほんの数十分前まで美桜が穢れを知らぬ乙女だった証に他ならない。
目も背けたくなる惨状の証を自らの手で、スカートポケットから引き出したハンカチをそっとあてがう様に拭う。
「……つぅ、痛っ」
引き抜かれて尚形を歪ませる膣口は、まるで呆けた顔の様に僅かに口を開いているようにも見える。
そして今尚破瓜の痛みに戦慄きながら、注ぎ込まれた毒液を体外に排出しようとしている。
そこにハンカチを軽くあてがっただけで、痺れる様な痛みが美桜の中心を蝕む。
穢れを拭き取りパンティーを履く間も、男の撮影は続けられていた。
それが何を意味しているか理解出来ぬ程、この時の美桜の精神状態は安定しておらず、ただただ高圧的に接して来た男から、再び凌辱の痛みを与えられる事を恐れての動きであった。
(お願い! もう止めてっ、お願いだからもう刺さないで!)
その心身に刻み込まれた激痛は、幼き時指先ほどの昆虫から刻み付けられた激痛とシンクロしていたのだ。
「おいっ、おいっ、聞こえているのか?」
再び同じ空間に居させられている男の声に、現実世界に引き戻される。
「はっ、はいっ」
まるで授業中不意に教師から名前でも呼ばれた様に、素っ頓狂なまでに素直に返事をする美桜。
「おいっ、お前は俺にマンコされたんだよ。その証拠がココに詰まっている」
美桜の前にデジタルカメラをチラつかせる精児。
それを目で追う美桜……
「お願いっ、返してっ」
覚束無い足取りで精児に掴みかかる美桜。
「おっと」
おどける様に身をかわし玄関口を出る精児。
「返して欲しければ、次の日曜11時に今日お前たちがゲームをしていた場所にひとりでくるんだ。いいか、必ず誰にも言わずひとりで来るんだ。そうしなければこのデジカメの中にある物全て、お前が通う中学校の校庭にばら撒いてやる」
不敵な笑みを浮かべながら男は、そう言いのけると走り去っていく。
極太の陰茎で貫かれた痛みと恐怖で、両膝がガクガクと震え立っている事がやっとの美桜にとって、到底全力で走り去る男を追う事は出来なかった。
もちろんこの時精児は、少女の通う中学はもちろん名前すら知らず、知り得た情報は玄関口表札に掲げられた姓である結城と言う情報に止まった。